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厳選4作品 廊下大喜利大会

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アメリカの大学の寮生活といえば、毎日パーティーがあってわんさかわんさか。

みんなフレンドリーで仲良し、といった印象を持っている方も多いのではないでしょうか。

 

ただ実際はというと、2年生以降は特に、そもそも友人を積極的に作ろうとする1年生の時から一気に老け込むからか、隣に誰が住んでいるのかすらわからない、廊下で人とすれ違っても口角を少し上げて静かに挨拶をするだけ現象が至る所で起きます。

 

しかし。

ふと、寮の部屋のドアをみます。

 

 

  。

同じ建物に住んでいるのに、全く交流がなくても良いのか?

同じブラウン生としてそれで良いのか?

 。

といった燃えたぎる使命感というよりかは単純に好奇心から、部屋の扉に付いているホワイトボードを使って、誰もが自由に回答できる大喜利を開催しようじゃないか、ってことに。

一か八かでお題を書いてみたら、

愉快なものから深そうなものまでケッコー書き込んでくれました。

それでは、みてみましょう。

ーーーー

第一弾

みんなきっと、なぞなぞが好きだろうという事で、なぞなぞにしました。

 

今週のなぞなぞ

3つ全部を組み合わせると美味しくないけど、

2つだけの組み合わせだと美味しい食べ物、3種類はなーんだ。

 

「正しい一つの答え」は存在しないので、まずはルームメイトと答えの候補を考えます。

マシュマロ、ピザ、トマト?

 

3つ全部合わせると美味しくない。よし!

ピザとトマトは美味しい。うむ!

しかし、マシュマロとトマトは・・・際どい。

 

考え始めるとなかなか難しいです。

 

ホワイトボードになんと早速、回答が:

 

Breakfast, Lunch & dinner?

朝食、昼食、晩飯?

 

確かに朝食と昼食、昼食と晩飯なら一緒に食べられるけど、3回分の量を一気に食べようとしたら大変なことになりそうです。

しかしすぐさま他の人から批判が来ます

 

Not food…

それ、食べ物じゃないよね

 

そのコメントのすぐ横に2番目の回答

 

Sweet, sour, bitter!

甘い、酸っぱい、苦い!

 

より一層食べ物から離れている気がしますが、ビックリマークも付いていて自信満々です。

 

さて、その後、回答が具体的になります

A shot of tequila, a shot of tequila, and a shot of tequila ★

テキーラのショット、テキーラのショット、それとテキーラのショット★

 

これも正確にいうと食べ物というよりは飲み物のような気がしないでもないですが、みんなきちんとお題を読んでくれているのでしょうか。

HAHA と笑いのコメントを残す人もいましたが、真面目な批判もありました。

 

I would argue that 3 shots of tequila taste better than 2.

否、テキーラのショット2杯より3杯の方が美味しい。

 

その後、ルームメイトは「Salt, Pepper, Chocolate? (塩、こしょう、チョコ)」となんともいえない回答に共感し、ニッコリマークの絵で絶賛を表現したのちその回答だけ残し、他は全部消してしまいました。厳しい審査員です。

 

__

 

次の質問。

「お菓子は、食べ物なのか」

なぜこの質問を思いついたかというと、「お菓子は食べ物じゃない」と言い張るルームメイトと口論になったからです。

 

「食べ物は、定義上、生命を維持・成長させなくてはならない(ウィキピディアの辞書参照)。でもお菓子ばっか食べていたら死ぬ。だから お菓子は食べ物じゃない。」とのこと。

 

決着をつけるべく、廊下の人に聞いてみることに。

 

すぐさまYES(賛成)側に

こんな回答が。

お菓子は食べ物の一部、という予想通りの答え。

しかし、数日間ほっておいたら徐々に円が拡大していき、最終的には

 

※ミームとは:ソーシャルメディアなどで広まる短い動画・写真など。面白い、くだらないものが多い

 

No側の意見も見てみましょう

 

New question!

新しい質問をヨコセ!

 

あぁ、もうこのお題には飽きてしまったようですね。

 

ーーー

 

第三弾

 

12月のお題です。

 

Best Christmas gift?

最高のクリスマスプレゼントは?

人々の回答:

レシピ本

学費

太っていないコーギー

靴下&下着

あなた;)

ドレイデル(ハヌカなどでよく使われるるユダヤの独楽)

バスローブ

ホープ(住んでいる寮の名前)でのネズミの根絶

 

家、学費、などとスケールの大きい野望や、ユダヤ教をちらつかせてきた人、ウィンクの顔付きで堂々と口説いてきた人もいましたが、全体的に普通ですね。

 

ーー

最後!

 

第四弾

数日前にあったバレンタインにちなんで。

 

What’s the most loving thing you’ve done?

あなたがいままでした、最も愛のこもった行動は?

 

なかなか真面目な答えが返ってきました。

人々の回答

困っている友人を助ける

スマッシング(素晴らしいこと)

助けを求める

友人が行きたがっていた映画、50 shades darker (酷評されている映画の続編)の付き添い

友人にスリッパを貸した

 

最後の回答、相当スリッパ貸したくなかったんでしょうね。

「困っている友人を助ける」「助けを求める」など前半部分、真面目な答えが連なっていた分、がっくり肩の力が抜けてしまいますね。

 

以上。

 

初回の質問から「今週のなぞなぞ」と週一を匂わせておきながら、月一でお送りしている、廊下大喜利です。

しかも「厳選」と題名で書いていますが、これで全部です。選んでません。すみません。

 

そろそろ本格的にネタ切れ状態なので、お題募集中です。

聞いてみたい質問があれば是非!

 

では、アディオス。

良いいちにちを

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とうもろこしが食べられない

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ずっと自分は、違いを理解できる人間だと思っていました。

小さい頃から色んな国を渡り歩き、色んな肌の人や色んな背景の人と出会い、それらの人を尊重できると思っていました。

 

なので、「黒人は涙も黒いのかね」と眉をひそめる祖父を見て、

「あの外人、列を乱しちゃって!」と言う人たちを見て、

なんでこの人たちは、人との違いを理解できないのだろうかと不思議でしょうがありませんでした。

 

今年の1月まで。

 

今回のスーパーボールのCMは政治的なメッセージが込められていたものがちょいちょいありましたね。Airbnb “We Accept”

 


 

冬休みの一週間、カンボジアに行ってきました。

 

経緯はというと、カンボジア人のルームメイトが「家、くる?」と聞いてきたので、

「あら!いくいく」とそういった類の会話があって、彼女のお宅にお邪魔することになったのだと思います。

 

カンボジアの中でもきっと高級住宅街に当たるのであろう、

3階建てで天井がやたら高い家に招かれました。

 

到着して早速、

「うちのトイレは、ちょっと違うシステムなのよ。あはは」

 

と言われ覗くと、私は静かに驚くことになります。

 

まずトイレットペーパーがありません。代わりに、横のノズルを使うとのことです。

トイレの流す部分も壊れているため、蓋を開けて、中に指を突っ込み水を流すのよ、と彼女は朗らかに説明してくれます。

 

シャワーも無く、あるのは水の溜まったプラスチックの白いバケツ。

浮かんでいる銀の器で水を汲んで、それを体にかける仕組みです。

 

内心ぎょぎょぎょとビビりつつ、彼女にとってこれは普通なのだ。

慣れる慣れると自分に言い聞かせます。

 

しかし。

 

夜、狭いトイレで体を流していると、蚊が二匹ブンブン飛んでいるのに気付き、発狂しそうになります。

まず室内になぜ虫がいるのか。そんなはずはないと思いながら、「マラリア」「Zika」と不吉な単語が頭の中でぐるぐると回っています。

 

脚、背中、腕、全身10箇所以上刺された部分を眺めながら、

適応能力の長けた私は、カンボジア初日で思います。あぁ、帰りたい。と。

 


 

なかでも衝撃的だったのは、翌日、果物などが売られている市場に案内された時でした。

3歩 × 3歩ほどのスペースに、肉、野菜、卵などこれでもか!と言うほどぎっしりと並んでいます。

包丁を片手にあぐらをかいている女性の靴下が、生肉に触れています。

 

 

とにかく匂いがきつい。

靴の裏から伝わってくる、地面の謎のぬめりを意識しないようにしながら、ルームメイトについていきます。

 

途中「果物、買いなよ」と彼女に勧められ、私は頭を横にふります。

「え、なんでよ。美味しいよ」と不思議そうに聞かれましたが、

私は、呼吸を止めるのに精一杯でした。

 


 

マーケットを抜けて、路上で購入したとうもろこしを二人で持ちながら、

川辺に腰掛け、茶色い水が流れるのを眺めていました。

 

“Do you think it’s gross?”

「汚いと思う?」

 

と突然聞かれて、私は何を答えていいのかわかりませんでした。

 

「私は、汚いと思うよ。」とルームメイトはけろっと言います。

 

彼女は、「これなんだろね」と言いながら、

とうもろこしの粒の間に挟まっている白い物体をほじくり、地面に捨てています。

 

「まぁ汚いって分かっていても路上で売られているもの、食べちゃうけどね。そんで、そのあとお腹壊したりね。小さい頃病気がちだったけど、この環境が原因なんだろうね。」

 

とうもろこしを平らげている彼女の横で、私はというと、売っていた少年が最後に手を洗ったのはいつだったのだろうと余計なことを考え始め、とうもろこしをかじる気もなく、ただ手に持っていました。

 

 

「でも慣れる。流れに任せるのよ。

カンボジアはカンボジア。アメリカはアメリカ。

とうもろこし食べてお腹壊したとしても、ここではみんなそれで生きてるよ。」

 

その後、私の蚊に刺された箇所がびっくりするほど腫れ上がってしまったため、病院に連れて行かれたのですが、その際出された薬も飲めませんでした。

 

病院の石鹸がカップ麺の包装紙で包まれていたのを見て衛生状態を疑ったからかもしれないですし、後でアメリカの病院で診てもらおうと考えたからかもしれません。

 

「地元の人はこの薬を飲んでいるんだ。死ぬわけじゃない」と自分に言い聞かせる戦法も通用せず、

とにかく私は、2年間一緒に住んでいるルームメイトの故郷であるカンボジアに、

慣れることはできませんでした。

 


 

最終日の朝。

台所にて。

 

「カンボジアに来る人は、2種類の反応をするのね。」と彼女は言いました。

 

「例えば私の高校のUWCの人はいつも、何それ食べたい、何それやろうやろうって、興味津々で、ずっとテンション高かったのよね。

 

もう一方は、ボランティアで一緒にいたイギリス人ね。

シャワーもなくて、電球に虫がわーって寄ってくるようなところに滞在したんだけど、泣き出したりする子がいるのよ。1日だけ都会に行ける機会があった時には、ネイルとかしてさ。またその一日終わったらその村に帰るのに、この人たち何してんだろうって笑」

 

「貴亜はさ、イギリス人と同じ反応をしているよ。」

 


 

ずっと、私は適応能力に自信がありました。

ドイツ、日本、アメリカ。色んな国に住んで、色んな人に会って、ウンタラカンタラ。

でも所詮、守られているところです。所詮、先進国です。

英語を話せれば生きていけるし、蛇口からは毎日綺麗な水が出ます。

 

今回のカンボジア旅行も、彼女の家だし、彼女が全て案内してくれました。

それでもやっぱり適応することはできませんでした。

 

しゃりしゃりの細かい氷の入ったアイスコーヒーは今まで飲んだ中で一番美味しかったし、夜の市場で食べたココナッツの殻に入ったアイスクリームも信じられないくらい絶品でした。彼女が運転するオートバイの二人乗りも、一瞬死ぬんじゃないかと思いましたが、ものすごく楽しかったです。

 

でも。

 

椅子を拭いた布巾で、まな板を拭いたりだとか、この人たちにとっては当たり前なのだと、頭ではわかっていても、美味しいなと思っていても、数秒前に、そこに蝿が止まっていた記憶が頭をよぎると、箸が止まってしまうのです。

 

違いを受け入れられない、というのは頭で考えてどうにかなるものでは無く、実はもっと根本的な、

とうもろこしが食べられない、だとか、トイレの水に指を突っ込みたくないだとか、

そういった生理的なものに近いのかもしれません。

 

やれ!受け入れ受け入れ!というのは素晴らしいことだけれども、同時に

「違いを受け入れられない状態」を、理解する必要がある気がします。

それを無視しちゃ、一番ダメな気がします。

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霊視占い

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どこに向かっているのか分からなかったので、ちょうどよかったのかもしれない。

高校時代の親友に連れられて、中華街の霊視占いに行った。

 

「中華街」と「霊視」という単語が一文に並ぶとなぜこんなにも胡散臭く聞こえるのかは不明だが、たどり着いた先、ビルの一角にある小さなブースは、やはりどこか怪しい雰囲気が漂っていた。60代か70代あたりの男性が一人座っていて、正面に置かれているのは水晶。額縁メガネの奥からこちらをじっと見据えている。

 

よく当たる霊視だと話題な事もあり、圧倒的な洞察力が伺える鋭い視線からは、すでに全てを見透かされているような雰囲気が伝わってくる。緊張する。背筋を伸ばし、親友が恐る恐る、霊視にきたと告げると、

 

霊視の男性は黙ったままこちらをみて、言ったのである。

 

「えぇ?なんてぇ?」

漫画のワンシーンかのように両耳に手を添えながら聞き返す、見事に間抜けな返答である。

 

しばらく大きな声でやりとりをし、最初に私が霊視占いをしてもらうことに。どうやら料金は時間制らしい。

 

どんなことをみてもらえるのかというと、

「今、自分が働いている仕事場は向いているのかどうか、とかね。」と占い師。

 

「あ、社会人じゃなくて私、大学生です」と私が言うと、

男性は一瞬目を見開いて、「えぇ!?学生なの!?」と占い師とは思えない素の驚きを見せた後、平常心を装って、「・・学生の場合は大学院に進むべきかどうか、とかね」と説明を変更してみせた。どんな状況にも平然と対応する、これがプロの腕前である。

 

卓上には様々な難しい記号の書かれた表や、水晶などが置かれている。

 

まずは生年月日と生まれた場所・時間を聞かれた。

おっちゃんは脇にある、すでにサポート対象から外されているような古いバージョンのウィンドウズのパソコンからアプリを起動し、生年月日の情報を記入して、OKボタンをポチッとな。水晶は使わない。

 

ははーんと言いながら、画面に映し出された情報を解読している。

 

「昨年・・」占い師が口を開く。どうやら占いが始まるようだ。

はい、なんでしょう。昨年。

 

「昨年、友人にあったんじゃないかな。球を避けるようなことをしている友人に。」

球を避けるような?一体どういう意味なんだろうか。

 

「野球とか、卓球か、をやっている人。」

 

野球で球を避けたら大変である。三振でアウトである。卓球でも球を避けていたら試合にならない。そんな疑問を飲み込みながら一応考えるが、全く該当する人が思い当たらない。首をかしげる私を見て、おっちゃんは頷きながら、そうかそうか、と軽く流す。

 

「じゃあ、一昨年・・・」再び、思慮深い表情で口を開く。

「一昨年は、芸術家にあったんじゃないかな」

 

これもまた思い当たる節が全くないので、首を振ると、そうかそうか、とこれまた特に驚く様子もなく軽く流されてしまった。うーん、と言いながら彼は唐突に言った。耳を見せてくれないかな。と。

疑問に思いながら両耳を見せると、占い師は首を傾げながら、「耳の形をみると・・記憶力は良いようだね」とボソッと呟いた。どうやら、「球を避ける人」にも、「芸術家」にもピンとこないのは、私の記憶力が原因だと疑われていたようだ。なんとも心外である。

 

その後の占いも圧巻であった。

 

おっと、と言いながらアプリを一度閉じてしまうハプニングに見舞われたため、もう一度生年月日の入力から始める事になったと思えば、今度は手元に置かれてあった、なにやら難しい漢字の書かれた小さなサイコロを三つ同時に振り、「これじゃないなぁ」と私の顔を見比べながら、首をかしげる動作を繰り返していた。

「見た目は、保育園の先生とかなんだけどなぁ」とブツブツと呟きながら求めている結果を出すべく、サイコロをまた振った。私はいろんな意味でハラハラする。料金は時間制のはずだが、彼はサイコロを振り続ける。この儀式はいつまで続くのだろうか。

 

キリがよかったのか、飽きたのか、4度ほどサイコロを振り直した後、脇に置いて、気を取り直したようにパソコンの結果を印刷し始めた。サイコロの意味はなんだったのだろうか。

 

印刷した紙を渡され、詳しく占い結果を解説してくれるようだ。

 

「医薬関係の仕事に就くねぇ。薬とか興味あるんじゃない?」

と聞かれ、私は驚き、本日何度目かだが、首を横に振る。全く、興味がない。

 

「そっか・・」と、占い師は何事もなかったかのようにさらりと流すが、気まずい空気が流れる。

 

ここまで当たらないと可哀想に思えてきたため、軌道修正すべく、「行動経済学などを学んでいて、でも、興味があるのは書いたりすることなんですが」と伝えると、占い師はやはり動じることなく、「いやー、医薬関係だね」と断定した。

 

「外科医に何かを教えるような仕事だね。そして、教え子が本を書くね」と占い師。

ちなみに私自身が本を書くことはないんですか、とちらりと聞いてみると。

 

「いや、あなたにとって書くことは、あくまでも趣味だね。趣味、趣味。」

と今日一番の力強さで説いてくれた。

 

再来年にはお金をがっぽり稼ぐ、海外で活躍する、など、なんとなく当たりそうな予想をされた後、締めにはこんなお言葉をいただいた。

「火に関する何かで・・・お金を稼ぐね。」

 

思うに、おっちゃんはもうやけくそである。

 

最後に「いやー優秀なのにもったいない、もったいない」と残念がられる後味の悪いコメントで、占いは終了。どんぐらいかかったっけ、10分かな。と料金もテキトーである。

やはり最後まで水晶は使わなかった。

 

渡された紙にも素っ頓狂なことが書かれていた。

『三枚のお札申込書』や『公認鑑定講座』の紙。めくると、最後のページに占いの結果があった。

 

最初の段落は通常の占いであるような性格や態度が書かれていたのだが、その後からは急に「丸顔にうりざね形が加味した顔で色白で・(略)・・愛くるしい目には穏やかさがあり細いまゆとまぶたが美しい。」そして締めくくりには、「多くは中肉中背である。」と、なんと容姿まで霊視されてしまっている。

 

しかし、最後の段落が印象的だった。

 

「選ぶ仕事によって人生が大きく変わるのですから慎重に職業の選択をいたしましょう。

つまり仕事の奴隷となるか進んで仕事を道具にするか覚悟を決めましょう。」

 

内容は前後の文脈から飛躍しているし、別の人間が書いたのではないかというほど文調が変わっているが、なぜだか何度も読み返してしまった。

 

仕事の奴隷となるか、仕事を道具にするか。

 

ふむ。

最終的にどこに進むか迷宮入りだが、占い師はこれを伝えたかったのかもしれない。

 

おっちゃんありがとう。

ちなみに彼は、弟子も募集中である。

 

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で、何が欲しいの

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.< ケース 1 >

Simone Giertz というイケてるお姉さんがブラウン大学に講演しに来た。

彼女は25歳の有名なユーチューバーで、使い物にならないロボットを作って生計を立てている。

使い物にならないロボット?そう。使い物にならないロボット。

 

電車が30分遅延していたのに、それでさえ乗り遅れちゃったと軽快に笑い飛ばし、早速持参したパソコンのプレゼンテーションが作動しないというトラブルに見舞われるとんでもない登場をした彼女。会場が不安でざわざわする中、彼女が手がけた数々の発明品のうち一つを紹介する動画が流れた。

 

なんとも脱力するような30秒動画を見せられた後、彼女の講演が始まった。

 

「私は、小さい頃から物を作るのが好きだったのね。

で、今もそう。ある日なんとなく、iphone をじゃらんじゃらんやっていたら、お、iPhoneの下からギターの弦が出てきたら楽しくない?って思って。じゃあ作るためにどうするか、って考えて、デザインとかアプリ作るための勉強して。

 

プログラミングって先に習ってから何かしよう、って考えるのもアリなんだろうけど、私の場合、これあったら世の中面白そうだなと思って、そこから必要な分野を勉強する。0から勉強し始めるからすごい時間かかるけどね。」

 

出来上がった Iphone ギター の動画が流れた。おそらくギターを弾く才能はないのだろう。おぼつかない手つきでじゃらんじゃらんと弾いていて、動画を撮っている友人は笑っているのか、細かく映像が揺れている。”Shit”という友人の爆笑する声で動画は終わった。

そもそもギターが弾けないのにそれを作ろうと思い立った彼女に拍手だが、出来上がった製品に機能性が一切ないのもあっぱれである。数ヶ月かけて、いかにロボットに雑な動きをさせられるかを綿密に計算する、と彼女は大真面目な表情で語った。

 

彼女が発明するロボットは一般的にあっさりと「くだらない」と笑われるものである分、批判も多い。

 

本気で理系で活躍している女性を馬鹿にしている

女性だからこそちやほやされるんだ

 

「でもね」

と彼女は言った。

『女性』とかなんとか周りから言われちゃうけど、それはマイノリティーでいると自然と代表を背負わされるからしょうがないと思うんだけど、

あなたは技術者なの、コメディアンなの、何なのって聞かれて、それはもちろん周りは納得するために枠に入れたがると思うんだけど、私にとってはどうだっていいのね。」

と。

 

 

「私は、ただ面白いと思うから作る。それだけ。」

ははっと彼女は笑った。

 

—–

< ケース 2 >

“Do you prefer prestige or passion?”

名声と情熱だったらどっちを取る?

 

ジムで筋トレをしながらブラウンの学生は聞き返してきた。

同じお遊びサッカーチームに所属しているAさんは、高校では物理の世界大会で銀メダルを取り、趣味で詩を書き、写真を撮り、ピアノを弾き、ジムに通う。

多種多様な才能を持つ中で、なぜコンピューターサイエンスを専攻しているのか、聞いたのだった。

 

「俺は好きだった物理を捨てて、お金になるものを取った。」

お金・・?

 

「そう。98% の凡人は別に努力もせずに過ごすわけよ。それはそれでいいのかもしれない。日々を楽しんでさ。で、社会人になってから毎日アホみたいに努力して何時間も働く。

一方で、2%の人は今めちゃくちゃ頑張る。いや、めちゃくちゃ頑張るじゃないな。賢く努力する。そういう奴らが経済の上に立つ。そうやって、世界に対して、自分はできるんだって証明するんだよ。

 

俺は一つの部屋を7人で共有するような貧しい時期も、お金がある時期も、両方経験していて、お金がない状況はやっぱもうしたくない。豪華な生活が好きなんだよな。いいレストランで美味しいもの食べたいし。てっぺんからの眺めを見てみたい。ニューヨークのでっかい家とか見てさ、将来ここに住むには、どうすればいいかなって考えたりするんだよ、寮の部屋で。

周りは、無理だっていうかもしれない、やめろっていうかもしれない。世の中お金じゃないっていうのかもしれない。でもそんな奴ら無視すりゃいい。所詮あいつらは俺じゃないし、俺の頭の中を知っているわけじゃない。」

 

手に持っていたダンベルを置いて、彼は言った。

 

「ただ、価値観は人それぞれだよね。例えば俺のお母さんは全く違うんだよね。車種とか全く気にしないのよ。車なんて、とある一箇所から、もう一箇所に運んでくれるなら、どれも一緒でしょって。だから、人それぞれ捉え方は違うのよ。

 

どんな形であれ、働くのは強制だから。選ばなきゃいけないんだよね。自分は何が欲しいのか知らなきゃいけないんだよね。俺、プログラミングめちゃくちゃ嫌いなんだよね。本当に嫌いなんだよ。」

 

 

「でも、俺はお金が欲しい。」

ははっと、彼は笑った。

 

——

好きなことを職業として作る人と、公私をはっきり分けてお金を求める人。

 

“So what do you want Kia?”

で、貴亜は何が欲しいの?

 

何が欲しいの。

 

 

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Thinking is a Choice

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高校時代の教師陣はクセ者が勢揃いしていたけれど、なかでも現代文の先生は別格でした。

首に色鮮やかなパーカーを監督巻きし、冬場でも顔に汗を垂らしながら教室に入ってくる先生。片手にうちわ、もう片方の手には『ガラポン』を握りしめています。

 

『ガラポン』というのは彼の自家製で、透明の容器の中にサイコロが入っています。

出た目の組み合わせで出席番号を読み上げ、生徒を当てる画期的なアイテム。

 

「バチコーン」と謎の効果音を口で発しながら、ガラポンを教卓の上に転がし

「ん〜〜じゅうさんば〜ん 貞広」

出席番号が呼ばれ、ドキッとします。

授業が始まる前、必ず恒例の質問をされるのです。

 

「あなたが今日、下した決断はなんですか。」

 

文系か理系かの決断。選んだ制服のセーターの色の決断。

大きなことから小さなことまで、なんでもいいけど、その決断と理由を説明する、というものです。

 

質問の内容は予め分かっているはずなのに、普段「考えて」いない分、先生に当てられてから頭を回転させます。

 

あれ今日、どんな決断したっけ。

学校に来るまでの1日、したことを必死に思い出そうとします。

 

青いセーターを着ることにした。なぜなら、青が好きだから。あれ、でもなんで青が好きなんだろ。

一度考え始めると脳みそが爆発しそうになります。

 

「己の決断を尊め」と言う先生をよそに、考えるのを放棄してウケ狙いに走っていたのが高校生の時の私でした。

 

—-

 

高校を卒業し、ガラポンの脅威からようやく解放されたと思ったけれど、大学に入って待っていたのは倍以上考えさせられる環境でした。

まずは、ルームメイトの口癖。

 

“So Kia, what are you thinking?”

きあ、今何考えてんの?

 

会話の合間、部屋の机で向かい合ってる時。沈黙があれば不意打ちで聞かれます。

 

でも大概何も考えていないので、んーえーと、と、無い考えの中から、考えを探ります。

ディスカッションの授業で ”What do you think?” と聞かれる時も。

誰かから”so how has your week been?” (今週はどうだった) と聞かれる時も。

 

普段から「考える」という習慣がなく、その日の気分とノリで今まで決断してきたからか、何が欲しいとか、将来こうなりたいとかも、ようわかりません。

 

 

さて、困ったら相談です。

 

哲学の授業を趣味で取り、「楽し過ぎて髪を乾かすのを忘れちゃったよ Hahaha」と目の前で大笑いしながらペーパーを仕上げているルームメイトに聞いてみました。

 

「考えるのが苦手なんだけど、どうすればいいかね」と。

 

もはやカウンセラーのような存在になっているルームメイトが口を開きました。

難しいよね、と。

 

「やっぱり、考えないほうが楽だしね。

日記も、めんどーな時は、起きた出来事をただ並べて書いて。

課題の本とかも、さらーっと目を通して、ただ内容を「把握する」

締め切り間際だと特に、課題終わらせて、よっしゃ終わった、さよーならーって、で振り返らないみたいな。

 

でもそうじゃなくて、課題の本も、1ページずつ止まってみて。さて、この1ページを読んで、私はどう思うんだろう、どう感じるんだろう、って心に尋ねてみる、とかね。で、メモする。

超時間かかるし無駄だと思う時もあるけど、そのうち慣れるよ。」

 

ふむ。

「考える」のは筋トレのようなものなのかもしれない。

意識しておこなって、最初は辛いしめんどくさいけど、何度か繰り返していくうちに慣れる。

彼女はもっと考えたいから、と言ってペーパーの締め切りを1日延長していました。

 

 

“Thinking is a choice, Kia.”

「考える」という行為は一種の選択よ。

 

 

彼女はそう言いました。

 

ルームメイトはたまに、ベッドの上に胡座をかいて瞑想しています。

つまりはそういった時間を設けなければならないのかもしれないです。

 

おーい、と。

なんで今ブログ書いてんだっけ、とか。そもそもなんで生きてんだっけ、とか。

 

自分はどう思うのか、どう感じるのか、誰かから聞かれる前から

常にお問い合わせしなければならない。自分から。

 

 

昨日、ルームメイトと買うパンを選んでいました。

白い食パンか、りんごとシナモンのパン。

 

りんごとシナモンは嫌だよと私は言うと、

なんでよ、と彼女は挑発的に聞いてきました。

 

食パンが欲しいからだい

と私は言うと、彼女はニヤリと笑い。

 

「ほら、何が欲しいかわかってるじゃん。」

と。

「そういう小さいことから意識すれば良いだけよ。」

彼女は偉そうに言いました。偉そうだけど、すっと言葉が入ってきました。

 

Thinking is a choice.

 

がらがらがら、ぽん

教室に響くサイコロの音。

 

あなたが今日、下した決断はなんですか。

 

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多様性

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こんばんは、きあです。

久しぶりに日本語を書くので緊張しております

 

さて新学期も始まり、ブラウンに今年から新しい施設がちょいちょいできました。

まずはこちら

img_5186

Humanity Centered Robotic Initiative

未来のリビングを意識した部屋で、人工知能を用いたロボットなどが置かれています。

写真手前の猫も実はロボットで、抱き上げるとしっかり猫っぽい質感です。

 

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もう一つはこちら。

img_5204

First-Gen Student Center

家系で大学に行くのが初めて (First-gen- 第一世代)の学生向けセンター

Low-income Student Center

低賃金所得者向け学生センター

 

二つが新しくできました。

これも 我が学長パクソンの “Diversity and Inclusion” の一部です。

 

大学に通うほとんどの人がお金をある程度持っていたり、親が大学に通っていたりするわけです。そうではない人たちも “include (包含)” してあげようという試みです。

 

ダイバーシティー

ダイバーシティー

多様性。

アメリカにいれば、よく聞く言葉です。

 

そんなホットなお題ですが、

 

ちょうど8月末に新入生対象の “ Diversity and Inclusion“ というワークショップがあり、お手伝いをしておりました。

様々な背景の学生同士、いかに多様性を尊重するか、という内容。

 

その中で、自らのIdentity について考えよう、というこんな紙が配られました。

ちょっと日本語訳を付けてみました

.

diversity

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年齢、性別、人種、身体能力・・などなど

自分のアイデンティティーを考える際、どの項目をどの程度意識するか、

考えるわぁ頻度に応じて座標軸に印をつけます。

 

例えば私の場合、『年齢』について日頃、全く意識しないです。大学の平均年齢は20歳で、そんな集団の中にいると、誕生日にでもならない限り自分の年齢を意識することはまぁないです。

 

 

意識するか、しないか、変動する項目もあります。

 

『民族性』 について、日本にいる時は一切考えないですけど、

アメリカではよく考えます。

 

それもそうかもしれないです。

全員、靴を履いている環境で、毎朝玄関で「あら、私はなぜ靴を履いているのかしら。この靴は私のアイデンティティーの一部?靴は私?私は靴?」なんて頭を悩ますことはありませんよね。

でも外に出て、裸足の人がいたり、片足しか履いていない人を見て、初めて「靴を履いている」自分を意識するわけです。当たり前のように靴を履いている集団にいては、気付きにくい点です。

 

 

日本が多様性に欠けていると言われる理由は、人々を「国籍」や「人種」の座標軸に乗せたらほとんどの人が固まるからじゃないでしょうか。離れた点に会う機会がほとんどないので、軸の上で自分の立ち位置を確認することはなかなか難しいわけです。

 

今回ワークショップの紙のミソは

 

「自分が普段考えない項目とよく考える項目、両極に何か価値(発見)がある」

 

ということです。

 

ふむ。

 

多様性って何?

そういった意味で理想の多様性とは、国や人種に限らず、なるべく多くの座標軸において、

幅広く点が存在しているってことなんじゃないでしょうか。

「能力」「年齢」「宗教」などなど。

 

ただ、闇雲に多様性を求めると収拾がつかなくなります。

 

6歳児もいて、おじいさんもいて。

いろーんな国の人がいて

あわよくば、猿とか、うさぎとかも一緒に学んでも良さそうですよね。

 

でも現実として「大学」である限り、やはり制約があります。

 

よだれかけをかけた少年少女と数学の授業を一緒に取るのはきわどいですし、リスもいるとなると机の大きさを考慮しなくてはなりません。さらに「多様性」と称して、学力が極端によろしくない人を入れても、教育の質が落ちてしまいます。

 

多様性を求める一方で、混沌とした状況は避けなければならないですし、質の高い教育を提供しなきゃいけないわけです。

 

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今年もThayer 通りに宇宙人が4体・・・。

 

 

そういった制約がある中で、ブラウンは割と多様なんじゃないかなと思います。

もちろん、まだ白人41.7%(2015年度在学生) という比率はおかしいですし、奨学金はあるといえ、バカ高い学費が原因で学生ローンに追われる人生も変な話です。

ただそれを改善しようという動きや、問題意識を持っているのはFirst-gen centerと Low-Income Student Centerの設立からも見えてきますし、良いことなんじゃないかなぁと思います。

 

なぜ大学に多様性は必要なのか

簡単に言えば、自分とものすごーく距離の離れた人から一番多く学べる、ってことじゃないですかね。

 

やっぱり今まで何万キロも離れた地で、違うものを食べて、違う空気を吸ってきて、違う道を歩いてきた人たちが、一ヶ所の大学に集まって、この瞬間同じ教室で隣の席に座っているって、ものすごいことだと思います。

それを実現するために、受験制度ではテストの点数だけではなく、鉄棒めっちゃできる人なども集めるためにエッセイや課外活動で自分を表現する場が用意されてあるわけです。

 

自分と違う座標の人と会うことで、

多様な人が集まる環境の中にいることで自分の今まで見えていなかった座標軸が増える。

自分を図る次元が増えるてことかしら。2次元が9次元くらいに。

 

はい。

第一弾はこんな感じで。

ワークシート、1分もかからないのでやってみてはいかがでしょうか。

 

金銭的立ち位置、性別、国籍、年齢・・・etc

普段何を意識していて、何を意識していないのか。

そこに学びがあるのではないでしょうか

 

では~

アディオス

 

 

「多様性」について、どう思いますか?

読者の皆さんからもご意見募集です!

10/1 (土)まで!

 

こちらからどうぞ

 

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毎月の企画始まるよ!

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皆さんこんにちは。

9月ですね。

.

さて、夏休み中一部メンバーが更新を怠っておりましたが、

来週から、月に一度の新連載がはじまります!いえーい

.

.企画の内容はといいますと….

とある一つの議題について、それぞれブラ熊メンバーはどう考えるのか記事を通して議論する、というものです。

どういうこっちゃ?

.

例えば『あなたは犬派?猫派?』というお題だった場合、

月曜〜日曜にかけて、メンバー7名それぞれの担当曜日に犬と猫について熱く語ります。

月曜は健太の考える「犬派・猫派」の投稿

火曜はトモキの考える「犬派・猫派」の投稿

…. と言った具合です。

 .

普段の授業で行われるようなディスカッションを、

ブログで展開してしまおうかしらという試みですね。

.

.

記念すべき第一弾のお題は~~

Diversity (多様性)』です。

.

**

./

.

ブラウン大学のInstitutional Diversity & Inclusion”のページには、

各学生の人種と生徒数、ブラウンから短期留学に行く生徒の人数などなど大量のデータが載っています。

たとーえばこのような情報が見られます:

screen-shot-2016-09-18-at-9-33-31-pm

↑アメリカ国外からくる生徒の出身地

screen-shot-2016-09-18-at-9-34-12-pm

↑アメリカ出身州。アラスカとハワイがいつも通りの扱いです。

 .

こういった、

今年の入学者は 米国49州から!

世界中の○○カ国から学生が!

 .

などといった統計や、様々な人種の学生が芝生の上で話し合っているような写真を用いて『多様性』を前面に出すのは、アメリカの大学でよく見られる光景です。

.

しかーし・・

.

これらの数値は果たして『多様性』を表しているのでしょうか?

というか、そもそも『多様性』って何?

『多様性』は大学において必要なの?

.

これらの3つの質問に対して

ブラ熊メンバーが各々考えたことを、来週の日曜から日替わりで答えていきまっす。

ただ、私たちだけが書いてもつまらないですよね。

.

てなわけで、

『多様性』をテーマにみなさんのご意見大募集です。

一応上記に挙げた3つの質問をガイドランにしておりますが、

自由にご記入ください!

 .

締め切りは 101()です

どんな意見も一言から受け付けております 🙂

こちらからどうぞ

.

さらに!

メンバー全員の投稿と、読者の皆さんから募った意見を踏まえ、

再度、今度は口頭で1時間議論してその様子を動画で投稿します。

 .

来週日曜から始まります

ぜひご参加くださいー!

※ 企画名も絶賛募集中です。

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卒業熊特集 第四弾:カイル

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卒業生インタビュー4人目

アーフ・カイル (別名:蛙)さん

 

日本人でもなく、日本に住んだことのない、シカゴ出身の193cm

ブラウン大学では電気工学を専攻し、 8月からはボストンの半導体メーカーで働くとのこと。

 

DSC_0746-2

 

.

一体彼はブラウンでの4年間をどう振り返り今後、どう歩んでいくのか?

インタビューはもちろん日本語です。

よろしくお願いしまーす!

.

 

Q. カイルさん!もともとブラ熊は、トモチーニに「入らない?」って連れ込まれたんでしたっけ。

 

カイル:

そう、智也に急に誘われて。

いや、日本人じゃないんだけど!留学生でもないし!みたいな感じだったんだけど。

「別に良くない?」って感じで言われて。

 

そっち側が良かったら、僕も全然参加したいし、って感じだったからノリで決まった感じ。

 

それがどんな団体になるかも全然わかんないまま入ったんだけど。

振り返ってみると、入っててよかったっていつも思っている。本当に。


.

Q. どんなところが?

 

説明会が大きい。ツアーが。

それまで、日本人の高校生に対して、自分の将来について考えていないとか

アメリカに憧れていて、それだけで留学したい って思っている人が多いのかな、とかそういう偏見があったんだけど。

 

実際行って高校生と話してみると、そういう人もいたんだけど、そういう単純な憧れじゃなくてコア(芯)も見ている人も結構いたことにびっくりしたし、アメリカ人として嬉しかった。

 

意識高い人が集まるわけじゃん、ブラ熊の説明会ツアーって。

それでも、ちゃんと、僕が大学に入る時よりも、全然考えているんだなって。感心したっていうか。

 

アメリカのイメージだけじゃなくて、こっちにきて、もらえる教育にちゃんと興味を持ってくれていたっというのが嬉しかった。

 .

なんか、名前はそこまで覚えていないんだけど未だに、会った高校生たちの顔が浮かぶことがあって。

名古屋の、あのルークってあだ名つけた人!みたいな。

必死に英語勉強している人!とか、そういうの時々思い出すと、懐かしいなぁって。

 . 

もともと顔は記憶に残りやすいんだけど

とくに説明会・交流会であった人の顔は、なんか覚えている。


.

Q. ブログを毎週書いていたわけですけど、ブラ熊やる前は日本語で書く機会あったんですか?

 

日本語で書くこともなくて。

それで、最初の記事とかも読みたくないぐらい、全然ダメだったと思うし。

読んでないからわかんないけど。

 

けど。

アツとか、かのとか、智也とかに頼んで直してもらって。最初の方は。

で、だんだん直してもらわないように頑張って、自分で書いて。それでもミスがあったら、智也が教えてくれたりして。

そういう意味では日本語の勉強にはよかったけど。

Q.1年目は日本で、英語を教えるインターンをしてましたよね。なんでやろうと?

.

最初日本に来た時に、神奈川での姉妹校があって、高校の。だから先生に連絡して、インターンやらせてもらえないかなってなって。あっさりオッケーもらって。

 

なんか

外人のイメージって、英語教えるために日本にくるっていうのが結構多くて。

 

エンジニアとしてそれがすごく嫌だったんだけど、そのイメージが。

どうせ、英語教えるんでしょみたいな。一回自分で経験してみないと、否定できないなって思ってやってみた。

 

そしたら、難しかった。

母国語そこまで細かく考えていないから、説明しろって言われたら、「あれ?」みたいなって全然あったし。

“a” “the” ,  articles (冠詞) が特に難しいのがわかって。

 

で、なんか what was it, “I made a breakfast” something like that.

例えば「 “I made a breakfast” 私は朝食を作った 」(ってある人が文法的に間違えて言っていて)

 

And I was like no, it’s  “I made breakfast” 

で、僕は「違うよ。”I made breakfast” だよ」( 文法的に“a” はいらない)って言って。

 

And she’s like “my intuition says it should be “a breakfast” because it’s a single one”.

で、その人は「いや、ふつーに考えて「朝食」は単数だから “a breakfast” であるべきだよ」って言い出して。

 

And I’m like….

I know you’re wrong, but I don’t know how to say why. So like, I ended up thinking for a long time about “ a” and “the”. Eventually,  it stuck with me for a long time. Finally ended up explaining on my last day because it took me the whole time.

彼女が間違えているのはわかるんだけど、なんでそれが間違えなのかが説明できなくて、長い間 “a” とか “the” とかについて考えることになった。結局ずっと考えて、最終日に説明することになったんだけどね。

 

 

それまでは日本語の方が好きだっていうか、英語の面白みを感じていなかったんだけど、その経験を通して、英語もなかなかやるじゃないかって。

そこまで単純じゃないなって。深いなって思って。改めて。


.

Q.  ブラウンではけっこー言語系の授業とってたんですか?日本語学とか?

 

「日本語学」と同じ先生と「東京と京都」のクラスとって。

で、今学期「古典」とっていて。古典、全部日本語で教えてくれて。

.

Q. 日本語の古典の授業ってあるんですね。「古典」っていうとほとんどの人が顔をしかめそうな科目ですけど・・!

 

だからこそやりたかった。それこそ神奈川でインターンやってた時に、「古典」って聞くとみんな 「あぁ・・・。」っていうリアクションだったんだけど。

それで、日本人にとっても難しいって知って、面白そうだしやってみたいと逆に思った。

とってみて、いろんなことに気づくのが楽しい。

 

例えば、ジブリの「風立ちぬ」っていう映画あるじゃん。それの「ちぬ」の「ぬ」ってなんで、”The Wind Rises” in English? (英語では “The Wind Rises” っていう題名なんだろう) って思って。どういう意味なんだろうって思って。 全部わかんないまま見ちゃって。

 

「ぬ」って普通、否定の意味があるんだけど。説明しなくてもわかると思うけど、

「たちぬ」だから「たたない」んじゃなくて、「たちぬ」だから過去形だって。

古典とってからわかった。 みたいなことが楽しい。

 

Q. 今年の8月からボストンの半導体メーカーで働くんですよね。日本での就職は考えなかった?

 

考えた。

就職先は、本部はボストンなんだけど日本にも支店があって。日本の会社のお客様が多いから、そこで、sales engineering  をやろうかなって悩んでいた。でもそれだとengineer 寄りのsalesになるから。それも違うかなって思って。今はエンジニアに集中したいかなぁって思って。

 

でも将来は(日本に)絶対行くって決めている。

日本に住んで、エンジニアとして生活するっていうのが夢。

そういう風にエンジニアとして、日本に貢献できたらなって思って。

 

っていうのがブラ熊やってた頃からの、みんなに聞かれていた時の答え。

で、ブレていない。


.

Q. 日本が「好き」まではわかるけど「貢献したい」っていうのはまたすごいですね。

 

うーん、なんか。

自分だけ、旅行者として行って楽しんじゃって、いっぱいもらっている気がして。

なんも日本にあげていないっていう感じがして。

 

Q. 卒業してから就職まで、日本にいくんでしたっけ。何するんですか?

 

1か月くらい日本に行くことになっている。

今まで、なんか、説明会あって。インターンシップがあって。みたいな、ちゃんと目的があって日本にいってたんだけど。

今回なんもなくて、自由すぎてどうしようかわかんない。

 

だから電車に乗って一人で旅したりそういうのしてみたいなって思って。

あと、最近、吉本新喜劇にはまって。

だから、大阪行ってぜひ劇をみようと思っている。漫才も。

 

実は、新喜劇の劇をファイナルプロジェクトとして、(英語に) 翻訳して字幕もつけた。

 

※ Kyle の翻訳したYoutubeの動画はこちらから

 

Q. え!! 新喜劇を英訳・・って・・大変・・!

 

翻訳もそうだけど、ダジャレとかそういう冗談ツッコミ、ボケ、大阪弁も多いから。

何よりも字幕が大変だった。

 

1300個ぐらいの字幕をつけた。45分の番組で。

話すペースがすごいから。で、劇だから、相手がどのタイミングで話を終わらせるのかわかっているからみんな間なしで入ってくるから、字幕を読みやすいようにするのが結構大変だった。

 

Q. ただでさえ英訳は難しいのに、とくにお笑いとかだともうダジャレとか伝わらなさそう。

 

うん、伝わらないところもある。

 

翻訳がうまくいった時も、うまくいかなかった時も上にNote (脚注) で書くようにしていた。っていうのは、完璧に通じるわけじゃないから。

Note なしで書くと、そのまま捉えていいんだなって風に視聴者は思っちゃうけど、全然違うから。

結構うまくいったとしても、完璧じゃないっていうことを視聴者に知らせるのが大事だっていうようなことを習っていた。

.

あと、(翻訳した動画を) 新喜劇に送ろうかなって思っている。

それも「貢献」として思っているから。今までいっぱい笑って観てたから返しとして、大好きだから、こういうことを作ってみましたっていうので、送ろうかなって。

.

Q. ブラウンでやり残したことは?

 

一回もパーティーに行ったことはないけど、それは・・やり残したことではない。

それで、いい (笑)

 

うーーん、別にないかな。

 

あ、でも。あるとしたら、ブラ熊を辞めてからあまりブラ熊のメンバーと話せなくなったのは後悔している。

 

3年生になって、すごい忙しくなったっていうのは言い訳だけど。

毎週会わなくなったから、それだから、話さなくてもいいってことではないから。

.

 

 

Q. うーむなるほど。ありがとうございます


—-

 

 

<編集後記>

 

新喜劇の翻訳をしちゃったり、古典をとったり。

「好き」の想いを超えて日本に「貢献」したいという

誰よりも日本なカイルの人柄が伺えました。

 

kyle2

カイル「やだーイメージ変わったって言われる。やだー」

 

・・と言いつつポーズをとってくれる心の広さ。

 

カイルありがとう!

ご卒業おめでとうございます


.

 

カイルのこれまでの記事はこちら

カイルの作った新喜劇の翻訳(英字幕)はこちらから。

 

 

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卒業熊特集 第三弾:トモチーニ

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卒業生インタビュー3人目、森智也(別名:トモチーニ)さん。

 

 

DSC_0734

 

 

「あぁ、宇宙の人ね!」でおなじみのトモチーニさん。

宇宙への熱い想いが伺える一方で、メディア制作、団体の立ち上げなど様々な分野で活躍されてます。

 

一体、彼はなぜこんなにも宇宙が好きなのか?

卒業後は何をするのか?

 

数日後に投稿されるご本人の卒業記事の前の、前菜的なインタビュー記事です。

ちょいと長いですが、最後までお楽しみくださいー!

 

Q.トモチーニさん!早速ですけど、ブラウンでの大学生活1年目から4年目それぞれ、どんな年でした?

。 

冒険の年だね、1年目は。

宇宙に関することを何かやりたいって気持ちはあったけど、アプローチの方法がわからなくて。イタリア語、エンジニアリング、天文学、CS (コンピューターサイエンス)をとって。

 

バラバラな科目をとって、結局、 天文学に落ち着いたのね。

やっぱダイレクトに宇宙を学ぶことが好きだったみたい。

 

1年目の終わりには、やっぱ、宇宙は俺の居場所だ。みたいな。行ってないけどね。

「好きなことが、本当に好きなんだな」ってわかった年だね。

 

Q. ほう。そして2年目ですね。

.

2年目イタリアいったんだ。

 

イタリアに行ったら「宇宙論の歴史」と「科学の歴史」っていう科目をとって。

道端で偶然、NASAとかヨーロッパ宇宙機関で写真を撮っているっていう人に会ったりして。

どこいっても、宇宙になっちゃった。国は違えども宇宙を冒険して。

 

で、3年目は自分が行きたい方向性を一番実現できるような場所が欲しかったから、

Metaplanetaっていう団体を自分で作って

 

で、夏の初めに、まず、Metaplanetaの掲げる理念っていうのが

本当に意義のあるものなのかっていうのを確認するために、ヨーロッパを回ったのね。

.

Q. えーと、そもそもトモチーニさんが立ち上げたMetaplanetaってどういう団体?どんな理念を掲げているんでしたっけ?

 

理念っていうのは、宇宙業界にいま必要なのは多様性だ、っていう。宇宙への学際的なアプローチを、オンライン(情報発信)とオフライン(ワークショップ等)の両方で追求している団体なんだ。

 

今は「宇宙=理系」という固定概念が一般的に浸透していて、日本にも世界にも宇宙開発の促進を試みている団体はあるけれど、どれも結局はエンジニアリングや科学に落ち着いてしまってる。まぁ技術が無いと宇宙に行けないから当たり前なんだろうけどね。でも民間宇宙開発も進んできている今、その概念が覆されないと、これからの宇宙開発っていうのは本当に進まないし。

 

「宇宙が好き」っていう学生や大人は世の中にたくさんいると思うけれど、そのほとんどが科学者でもないし、エンジニアでもないでしょじゃぁ、例え理系の職業に就いていなくても宇宙業界に関われる居場所っていうのは存在するのか?っていうか存在するはずだ、っていうのがHypothesis ( 仮説 ) で。それを証明するために ヨーロッパの各国を回ったのね。

 

すると、実際に宇宙建築家や宇宙法律学者とか、そういう人にあって。

あ、じゃあまず、こういう人がいるんだっていうのと。

 

各国でプレゼンをするたびに、

“I think that’s worth doing”ってみんな言ってくれて、支援してくれたから。

 

じゃあこれ、マジでやってみようってことで。

 

俺は日本に戻って、夏に、 建築家とJAXAの地質学者をお招きして、学生を呼んで、「月面基地をデザインしよう」っていうちっちゃいワークショップをやったのね。

 

そこで新しく見えてきたのは、宇宙を全く関係ないような分野から覗くことで、新しい宇宙のあり方が見えてくるっていうのと宇宙開発には、まだまだ発掘されていない冒険の仕方があるっていうのがわかった。


Q. ん・・・?  トモチーニさん自身は、物理も勉強していたりして「理系」の括りに入るわけで。そんな中「宇宙=理系だけではない」という考えを持つきっかけは?

..

1年生の夏に、ある宇宙大好き少女に出会ったんだけれども、

「自分は数学も、科学もできないし、理系ではないから

という理由で宇宙への道を諦めていた子がいて。

 

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そこで俺が思ったのは、俺はもちろん天文学勉強してるし、物理も勉強してるんだけども。

俺はぶっちゃけ物理のセオリーを読むのは好きでも、問題を解くのは好きじゃないし、 

数学も好きじゃないし。

俺は宇宙というコンセプトが好きで

 

実際、その子とそんなに変わらないのね、俺

 

俺は映像とか、ライティングや教育にも興味あるし、ワークショップをデザインするのも大好きだし。

かつ、宇宙が大好き。

 

俺のいろんな興味のある分野をどうやってコンバインできるかっていうのを考えた時に、そういうプラットフォームを作ろうと思ったのね。それがMetaplaneta。要するに自分のわがままを許してくれる場所を自分で作ってしまった感じ。

 

だから俺は別に、研究者になりたくないし、研究者になれないと思うし、性格的には。

..

.
Q. 宇宙関係のことをやめようと思った時期はありますか? 

 

宇宙をやめようと思った時期はないけど、

一回宇宙から離れてみよう思った時期はあるのね。

それがまさに4年目の最初なんだけど。

 

Metaplanetaのワークショップをやってわかったことは、

宇宙っていうのは、 いま既存の宇宙業界にいるだけでは新しいことが見えてこない

っていうことだったのね。

 

じゃあどうやったら宇宙開発を促進できるかっていうと、

宇宙の外から物事を見つめなきゃいけない、という結論に達したのね。

だから、ボスキャリ(ボストン・キャリアフォーラム) に行ってみて、なんか俺が面白いと思う会社ないかな、とか。

 

でもやっぱり、宇宙を外からみなきゃいけないっていうのは頭で考えていても、

実際に、俺が心からそこに行きたいかっていうと、そうではなかった。

 

Q.宇宙を外から見る」ためにボスキャリに行ったけどなんか違った。そこからどうされたんですか?

 

今年の2月に、Metaplanetaはブラウン大学と共催で、3日間に渡る宇宙カンファレンス&ワークショップを開催したのね。100人を超える学生、教授、そしてNASA職員を含む業界のプロ達が各分野から集まってきてくれて。

 

そこで、わざわざ俺が外にいくんじゃなくて、中にいながら、外の物を持ってくるっていうのは可能だってことがわかって。

 

つまり、宇宙業界にいながらも、外の視点をもってくることは可能だと思ったの

やっぱり俺が一番刺激されるのは、宇宙業界なんだよ、なんだかんだ言って

 

だからそういった意味で迷いの時期でもあったし、新たな冒険に出る年でもあった。


Q. 卒業後の予定は?

 

Metaplanetaとして10月に ローマでまた宇宙カンファレンスを開くのね。

その準備もあるし、別に就職の話を進めている会社あって。その会社は、宇宙空間に 360度カメラを打ち上げることで撮影できる映像を、Virtual Reality (VR)に変換して、地球にいながら宇宙空間を体験できるサービスを提供している。このアプローチにはかなり興味があって、数ヶ月お邪魔するつもり。

 

同時並行でテネシー州にある「月面基地を建てるにはどうすればいいか」っていうのを考えているNPOで、バイト的な感じで働く事も決まってる。

 

簡単に言うと、彼らは、現在開発が進められている、あるいはすでに開発されているテクノロジーを組み合わせて、月面までのロードマップを作っているのね。

「地球に応用できて、かつ、月面にも応用できるテクノロジーの開発とサポートを行っている団体。その会社でリサーチアシスタントして働くことになっている。

 

ただ、10月のローマが終わってからの計画は今のところ無いです。

.卒業してすぐにMetaplanetaを会社にするとかではなくて、とりあえず宇宙業界に足を踏み入れてから、自分がどう動くかを見極めることにしたんだ。

.

Q. 以前の記事で、T型人間  vs π型人間 の話をしていましたよね。「自分の専門分野の他にも広く知識や関心を持つ」T型人間に対して、π型人間は「専門分野の他に、もう一つ同じくらい情熱的になれる分野を持つ人」。

「宇宙」と、その他に興味のある分野「 メディア・映像制作」などは、平行線なんですか?どっちかがメイン?

 

あのね、その時に書いたπと今のπはちょっと違うと思うんだよ。っていうのは今は、また新たに、πの二つの線を見つけているところなのね。

俺にとって、宇宙は情熱じゃないってことがわかったの

宇宙は俺にとって、新たな生き方や視点を生み出せるプラットフォームなんだ。

今更になって思い始めたんだけど情熱っていうのは・・・(略)・・・・・だと思うの。・・・とかは・・・・・・(略)・・・・・・情熱の本質じゃない。・・・・(略)・・・。


.

Q. ギョギョギョ!面白いですね。その情熱の定義については、卒業記事で明らかになるってことで、「宇宙がプラットフォーム」についてもうちょい説明してもらっていいですか?


.

宇宙って、常識が覆される場所なのね。

ていうか、常識がない場所なのね、宇宙って

だから、何をやろうとしようとしても、新しいことなの。

 

白紙として捉えても良いんだけど、一応ルールはあるわけね。

 

ルールっていうのは、宇宙の極限環境。

例えば、宇宙空間って真空じゃん。

地球の様に大気はないし、熱源がない場所もある。

 

数字出すと、宇宙空間っていうのは、だいたい摂氏 -270度。 

絶対零度は-272度だから、本当に寒い場所なのね。

 

その寒い場所で、人間が生存しなきゃいけないって考えると、

それこそ、常識はないんだけれども、ルールはある。

 

 

Q. 宇宙では、常識はないけど、ルールはある・・?

.

外に出たら死んじゃうっていう、当たり前のルール。この他にも制約がいっぱいあるのね。

その制約をどう乗り越えるかで、人間っていうのは新しい視点を生み出すことができる。

 

 

そういった意味で宇宙にいくことによって、

人類っていうのは、本質的に成長すると思っているし、人類の思考範囲を広げてくれるし、創造性を刺激してくれる場所だと思うのね。

 

だからこそ、宇宙で人が暮らすには、科学とか、工学だけじゃ成り立たないわけよ。

それこそ心理学、社会学、建築とか、デザインも、食事も、影響してくるし。

全てのものがつながってくるのね。

 

関連性がない分野っていうのが、宇宙は集まってくれる場所なんだ。

そこで、人間が今まで思っていなかったような生き方や視点が、生まれてくるわけ。

 

23年間いろいろと手をつけてきたけど、それらの経験がこのプラットフォーム上でようやく活きている感じがする。

 

Q. それにしても、小さい頃から宇宙に興味があって、それが23歳の今でも続くってすごいですよね。

.

俺、子供の頃まず深海魚が大好きで、恐竜が好きになって。

で、そっから宇宙になったのね。

海底の底からどんどん上に上がっている。

 

子供の頃から、親はなんでも好きなものがあったら関連したものを買ってくれたり、そういう場所に連れて行ってくれたから、いろんな分野に興味あった。

 

それこそ説明つかないけど、一番自分が落ち着いたのは宇宙で。

宇宙は今でも「生きているから」かな。

恐竜は死んでいるし、深海魚っていうのは俺は泳ぐのあんま好きじゃないっていうのもあったけど。俺がもし海賊の子供とか漁師の子供とかだったら、海の方が好きだったかもしれないけどね。

 

宇宙っていうのは常に上にあったし。

一番感激したのが、 7歳のときクリスマスにもらった天体望遠鏡から見た月が、すごい美しくて。いまでもその時のゾクゾク感、覚えているんだけど。

だから、やっぱり宇宙が好きなんだよな。

DSC_0733

.

でも一番俺の悪い性格は、中途半端なんだよ。昔から俺、本書くの好きで、小学生の頃から絵本とか小説とか書いてたんだけど、引き出しから持ってきたらわかるんだけど、全部ページ7とかで終わってるから。文章、途中で終わってて、次の新しい作品に手出してるから。続かないの。何やっても。

 

でも、唯一続いているのが、宇宙への想い。飽きっぽい性格っていうのは今でも残っていると思うし。でも逆に、飽きっぽいからこそ色んな分野を経験できているのかな、っていう風に捉えようとしている。ポジティブに考えて。

 

飽きるまでの過程で、すでに俺はその分野の面白いところをある程度見出すことができるから、違う分野に行っても繋がりを見出せる。そこで生まれる新しい視点を、頭のなかで勝手に作り出しているっていうのはあるのかな。

 

Q. なるほど… 最後に一言お願いします!

 

 それでは皆さん、ボナジョルナータ
.

Q. お、おう。ありがとうございます。では、ボナジョルナータ。

 

 


 

 

 

 

森智也さん

公式HPはこちらから 

これまでのブラ熊の記事はこちらから

Metaplaneta Japan のHPはこちらから 

 

.

トモチーニさんありがとうございます。ご卒業おめでとうございます。

ご本人の記事は数日後に投稿されます。乞うご期待!

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卒業熊特集 第二弾:小高かの子

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卒業生インタビュー 2人目、小高かの子。

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< 経歴 おさらい >
12歳の時、一人で渡米。
ブラウン大学では美術史/ 建築士専攻。
今年、日本にある外資の金融に入社予定。

 

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.
なぜ美術史専攻が金融に?
というかなぜかのさんが金融に?
数日後にご本人が投稿する卒業記事の前の、前菜的なインタビュー記事です。
ちょいと長めですが、最後まで是非。
かのさん風フォントでお楽しみください。
ーーー
 Q. かのさん!卒業後は日本で働くみたいですけど、今後の予定は?
 .
かの:一応就職するから、最低でも5年は就職する会社にいるんじゃないかなって思っている。
いつかはやめたい。というか、一生いるわけではないと思う。
.
で、10年とかだったらすごいお金貯まってるだろうから、
そのお金できっと、大学院に行きたいって思うのね。
.
とりあえず、いまは金融が楽しそうだから行くし、
でも、最終的な将来の夢はやっぱアーティストになることだから、MFAいって、 美術やって。
北欧の大学院もいいなって最近思ってきている。もしかしたらまた留学生になるかも。
.
Q. てっきり、かのさんの「目標」がアーティストになる、で金融に行くのは、目標のためにお金を貯める「手段」だと思っていました。

かの:あ、そうではない。
目標 = アーティストだとして、
目標のために、お金を貯めるために、金融に行くわけではない。うちは。
.
アートって、作ることって、別に職業にしなくてもいいじゃん
今の自分だって、ビジュアルアート専攻してないのに、ちゃんとアート作れているし。
.
だから今やんなくってもいいな、って。
60歳になってアーティストになっても、別にいいわけじゃん。
.
だから、急いでないの。
死ぬまでに、自分でアーティストっていう、わかんないな、職業にするかは。
でも、楽しそうだから金融入るの。
,.
 Q. 金融に決める前、美術関係の会社でインターンをしてたんでしたっけ、2年生に?
.
好きなものを仕事にしたいって、もともと、思ってたから。
じゃあアート、いいな、って。
Sophomore (2年生) の夏に、世界で一番大きいアート・オークション会社でインターンしたのね。
 .
そしたら、んー面白くないって。
まず、人の作品興味無い。
人の作品で仕事することはマジで興味ない。
 .
人にアートを売ることが  too subjective で (主観的すぎて)無理って思ったの。
.
 Q.   Too subjective? っていうのはどういうこと?
.
例えば、すごい好きな、ピカソの絵があるとするじゃん。
で、そのピカソの絵を
ピカソだと分かんなくてもその絵が、めっちゃ良い、と思うから買う人なのか、
それとも、ピカソの絵が自分の家の壁にかかっていることが好きで、買うのか。
.
アート業界って車とかと同じで、ステータスだから。アートを持っていることって。
そういう人間に、うちは作品を売りたくないと思ったの
.
そしたらなんか
アート関係の仕事って、なんかちょっと合わないかもしれない、って思って。
 .
やばい、やることわかんなくなっちゃった。ってなって。
2年夏の終わりに。
Q. そのオークション会社でインターンした後、「好きなことを仕事としてできたら」ってことについて記事に書いてましたよね。以下抜粋:
「好きなことを仕事として出来たら、どれだけ幸せなことなのだろう。」
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これ、よく言いますよね。
私もこう思っていた一人でした。
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でも、もしかしたら、好きなことと向き合うのって、
お金とか、タスクとか、やらなきゃいけないこと!とか、締め切りとか色々、
そういうしがらみから離れた、本当に『自分の意志』だけで向き合える特別なポジションに置きながらの方がいいのかなーって。
思い始めてたり。笑
— 『インターン、ラストウィークはいりました。』 2014年7月28日
そう、それ。
やったあとから、すごい違和感感じ始めたの。
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小学校とかでさ、「算数の先生めっちゃ嫌いだから、算数嫌いになっちゃった人」とかいるじゃん。
うち、そういう風にしたくなかったの。自分の好きなことを。
仕事で、これやりたくないって思うことを「やらされる」ことによって、
好きなことなのに、嫌いになっちゃうんじゃないかなって思ったの。
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ちょっと怖いんだけど。
外的要因で、自分の信じていたものが、どんどん汚れていくのが耐えられなかったうちは。

..

 Q. それでアートから、金融に?
じゃあもう絶対に行かないって思っていたところ、180度反対のところ、に行ってみよう。
 で、思いついたのが金融だった。
.うち父親が金融なのね。すごい金融に対してプレジュディス(偏見)があったの。
絶対になりたくないって思ってたの、バンカーにちっちゃい頃から。
 .
でも、インターンが転機で。3年のボスキャリだね。
「(金融業界について) 何も知りません」って感じだったんだけど、受けたら幸運にも受かっちゃって。
 .
10週間いたからすごい仲良くなった人とかいて。
普通に帰ったら飲みに行くような人とか、好きなアーティストの話をひたすらできるような人とか。

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.そういう風な人たちに出会えて、この業界にも気の合う人はいるんだなって気づいて。
たまたまそういう人が多い部署が、うちが今入る部署。
で、そのチームの人たちのやっていることも、その人たちもめちゃくちゃ好きだったの。
 .
その他はぶっちゃけ興味ないのね。あんまり。
だから、金融業界全体にはあんまり興味無いの。うちは。
そのチームだから、一緒に働きたいって思った。
 .
Q. いくらチームの人や仕事内容が好きでも、何時間も会社にいるわけで。金融の世界にいること自体で、「染められていく」怖さはある?
 .
それがいま一番怖い。愛着もなにもない。金融という仕事に対して。
それは面白いこともしてるし、面白い人もいるし。でも、お金の力って怖いし。やっぱり。
 .
Q. その怖さの、天秤の反対側にあったのは?
.
うーん
怖さはさ、「こうなるかもしれない」っていう将来の話じゃん、未来の話じゃん。
でも、うちがこのうちのチームに行きたい、って思った理由ってのは「見たもの」なんだよね。
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自分がインターンして、その人たちともう会ってんじゃん、どんな人かも知ってんじゃん。
「気が合った」っていうその事実があるわけじゃん。揺るぎない。
この人たちはこういう仕事をしている っていうのも、given (すでに分かっている条件) なわけ。
.
でも将来の話しに関しては、もしかしたらうちは、染められないのかもしれないじゃん。
だから、怖がってんのは unsure (不確か) だからなわけ、将来。
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それと、これだったら。
目の前にあるものの方が、信じるべきだよね、って思う
.
Q. では今後、アート続けるとなると 仕事は仕事、アートはアート?つまり、仕事とアートは別?
そうだね。そうだと思う。
 .
でもなんか。
 .
これは言わなくてもいいことなのかもしれないけど
アーティーストっていう人物の定義が、うちけっこう3年ぐらい前までは
「ペインター」とか、「イラストレーター」とか、
職業として、名刺に書いてある肩書きが「アートを作っている人」だったら、アーティストだと思ってたの。
.
でも、友達と「それって違うよね。」って話になってて。
アートつくってても、アーティストっぽくない人っていない?みたいな。
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要は、アーティストになりたいんではなくて、
アーティスティックに生きたいんだね、って話になったの。

 

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 .
Q. アーティスティックに生きたい・・?

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例えば、けんちゃん(中川健太)。
あの人は、アーティストではないじゃん。
でも彼はアーティスティックなんだよね。
.
だから、そういう人間で生きていければいいなって、ちょっと思い始めている。
それは職業にしなくていいし。
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ずーっと金融で働いてたとしても、土日でアート作ってれば、自分のことアーティストって呼べるじゃん。
しかも誰もそんな「あなたはアーティスト」で「あなたはアーティストじゃありませーん」
なんて言えないから、それはすごいアートの強み。

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逆に金融では言えないじゃん。
私、土日で株トレーディングしてるんで、金融マンです、とはいえないじゃん。
だからアートはフレキシブルだなって思う。
Q.   いま、就職決まって、なにやってるんですか?

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もともとうち、Honors Thesis (卒業論文) やるつもりだったの。で、受かってて。
でも、金融いくって決めてから「やばい、あと1年しか学生生活ない!」って急に思い始めたの。

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そしたら、今やれることなんだろうって思ったら、「アートだ」って思って
制作に専念したいから、っていって Thesis 辞めたの、今年の初め。
 .
今個展やるって、さっきも話したけど。

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個展はやっぱ
学生生活の終わりの節目であり。
留学生活の終わりの節目でもあり。
 .
あと仕事をする、ってなると、あんま自由ではなくなるわけじゃん。
その前に、今までやったことを日本の人たちに見てもらいたいのもあって。
それのためにいま、絵描いてたりしてる。
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Q.   残り一ヶ月。ブラウンでやり残したことは?
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ないな。とにかくお世話になった人。年上とかじゃなくて年下とかも。すごい、ありがとう言いたい。
よく言うじゃん。付き合っている人とかに「好き」「好き」って言い過ぎると 大事さが減るとか。
うち、全然思わないの。思ったら言いたいの。
 .
「いつも、ありがとう。」ってすごく小っ恥ずかしいけど、どんどん言っていこうと思うの。
思った瞬間に。てか、そうやって生きてきたから。
今、ほんと楽しいわ、っていうのを、思うだけじゃなくて、
相手に伝えたいっていう欲がすごいあるから。
どんどん出していこうと思う。残り一ヶ月。
 .

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小高かの子さん
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かのさん、ありがとうございます。
ご本人の卒業記事は数日後です!乞うご期待。
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