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アメリカの現状

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どうも、月曜日にブラウンに戻ってきた柚子です。先学期末だいぶ必死なメールを送ったのにも関わらず、寮では相変わらず、上の階では巨人が万歩計ダッシュしているのでは無いか?と思わせるような音に悩まされています。

東京を夕方18時近くに出て、ボストンには20時前に着くなんて、なんと近い!人生の中で、とーても長い2時間でした(笑)到着した翌日は雨風強く、とても”良い”とは言えない天気でしたが、授業初日の今日はパッと晴れてなんとも爽やかな一日でした。

朝、寮を出たときの風景。青い!!

 

先日、日本でのトランプ氏の大統領就任式の報道で、”あれ?”と疑問に思うことがありました。それは”トランプ氏に対する大規模なデモが各地で行われている”という報道。それに使われている映像はどう見ても”Women’s March”(女性の権利を主張する運動)の様子だった。フェイスブックで世界各地のイベントに参加している友達の写真やCNNの報道を見ていたから、私にはすぐ分かった。それに持っているサインはどれも女性の権利に関するものふが書かれていた。確かに、今回の選挙を受けて大規模になったとは言えるかもしれないけれど…。”また、Women’s Marchの日程が重なったこともあり…”日本のニュースでは、まるでトランプ氏に対する大規模なデモに、偶然Women’s Marchが重なって更に大きくなったかのような報道だった。

ブラウンに来てから、Women’s Marchに参加したという教授にこのことを話してみた。すると、”え?そもそもWomen’s Marchは就任式の’翌日’で日程は重なっていなかったよ。”と言われた。日本にいて時差もあったから気がつかなかったけど、確かに別の日だった。こんな間違った報道をして良いのか?ショックだった。そして特に遠いところのニュースはすぐ鵜呑みにせず、自分で信憑性を確かめる必要があるのだなと改めて思った。

 

帰ってきてまず目に入ったものは、ルームメイトからの成人のお祝い。素敵なルームメイトに恵まれました。

 

その一方、アメリカの現状を良く表現しているとても面白いテレビ番組も日本で見ました。NHKのBS1の”ザ・リアル・ボイス~ダイナーからアメリカの本音が聞える”という番組。その名の通り、アメリカ各地の”ダイナー”を回って、アメリカ人が今回の選挙戦について本当はどう思っているのか、”生の声”を聞くというものでした。

チェック柄の床に、日本だったら2人前以上の大きなハンバーガー。ソーダが注がれた背の高いコップ。それぞれの地元で愛されているダイナーに目を向けて、そこに来る人たちをインタビューする番組。メキシコとの国境に近い、雰囲気の全く違うメキシカン料理のダイナーを取材したり、大手自動車会社から解雇されることが決まっている人や、都市部の外国人、不法移民など、様々な声が聞えた。

”今日付けで解雇だから、自分にご褒美だ”と前向きになろうとしている常連客が頼んだのは店の看板メニューではなく、$7のハンバーガー。翌日は夕食をサービスしてくれることを願って一生懸命店の前を雪かきする彼。ご褒美はコーヒー一杯だった。”トランプ最高!”とはしゃぐ小学生ぐらいの兄弟。こんな小さいときから…。トランプに反対のサインを持ってブラウンで歩き回っていた坊や達を思い出す。今回の選挙結果に涙を流す人…。良いとか悪いとか決め付けるのではなく、バランス良くアメリカの”本音”を表現してくれていたと思う。

そして何よりも関心したのが、どんな人もちゃんと自分の意見を持っていたこと。小さい子供が政治について話していたことに驚いたのはもちろん、どんな人も今回の選挙でトランプさんを支持した理由、しない理由をもっていた。番組を作るにあたって、ちゃんと答えてくれた人を取り上げていることは確かだろうけれど、日本のファミレスや居酒屋を取材して同じような番組ができるとは思わない。

面白いことに、どこの地域に行っても意見は大体割れる。同じ地元に暮らす常連客なのは変わらないのにも関わらず。質問に答える人達の話を聞いていると、アメリカの現実が少しずつあらわになってきたように感じた。そして、冬休み中ずっと疑問には思っていたけれど、ブラウンでの意見がどれだけ偏っているのか、改めて気づかされた。

 

人で賑わう、ちょっとリニューアルした食堂。(しかしメニューは同じ…)

 

ブラウンのコミュニティは、大体みんな教養のある人達で、特に学生は”Politically Correct”、政治的に正しいこと、つまりは正論を言う。ある意味そういうことが言える余裕がある、とも言えると思う。周りがみんなそうだから、”トランプさんを支持する”なんてとても言えたことでは無いし、選挙についての講義は全部、そうで無ければ大抵、”トランプさんは良くない”ということが前提で行われていると思う。こんな恵まれた環境にいると、トランプさんを支持する必要のある人の存在なんて、忘れてしまう。

 

”糖尿病の上に、ホームレスなんだ。何か少し、手助けしてくれないか?”

そういえば、ブラウンのキャンパスの大通りにもいつもホームレスがいる。それもいつも同じ人じゃなくて、違う顔が、アイスクリーム屋さんの脇の階段や、本屋の前に座っている。今日は学期始めで、教科書を買うためにお金を持っている生徒が多いことを知っていたからか、2度も声かけられてしまった。しかし私は何もせず、通りすぎてしまった。

 

たった今、教科書を買うのに$100近く使ってきたのに、何で私はこんなに彼らに冷たくしてしまうんだろう?きっとこの人達は、数ドルでも助けになるだろうに、何で私は…。高校のときも、募金活動がある度にあまり協力的で無い私がいた。でもそのときは父に”それは自分で稼いだお金じゃなくて、パパからもらっているお金なんだから、使い道を良く考えなさい”と言われたからであった。今はバイトもしたし、自分で稼いだお金も持っているのに。

いつか、クラスメートが不意に”食堂って何時まで空いてる?”と聞いてきた。その子はいつも授業中に何だかパソコンをいじっていて、あまり真面目に授業をきいていないイメージのある子。そのときは3時だったので、”まだお昼食べて無いの?”と驚くと彼は”食堂でテイクアウトしたんだけど、途中でホームレスに声かけられて、お金は無かったからその代わりにテイクアウトをあげたんだ”と’あたり前じゃん’的な顔して言ってきた。私は去年、余った食品を回収するボランティアをしてたときに、どうせホームレスシェルターに配布される食べ物さえ、ホームレスの人にあげられずに通りすぎてしまったのに。

 

ホームレスを無視したところで、私の生活にはきっと何も影響は無い。ただ明日も、アイスクリーム屋の隣に違う顔が座っているだけ。でも本当にそうなのか。彼らを無視せずに、立ち止まって、存在を認めることで、何か見えてくるものがあるのではとも思う。今回の選挙で多くの生徒は初めて、思ったより進んでいないアメリカに気づかされてショックだったんだとも思う。でも私も、自分と違う立場にいる人達のこと、わざと無視して、見たいものだけ見てきたのかもしれない。こんなこと言っている自体、ブラウン大学の学生として正論を述べているだけかもしれないけれど。

教科書も買ったし、生活用品も揃ってるし、しばらくはお金を持ち歩くことは無さそうだ。それを言い訳に、今度も私はホームレスを無視してあの道を通るのだろう。

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