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厳選4作品 廊下大喜利大会

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アメリカの大学の寮生活といえば、毎日パーティーがあってわんさかわんさか。

みんなフレンドリーで仲良し、といった印象を持っている方も多いのではないでしょうか。

 

ただ実際はというと、2年生以降は特に、そもそも友人を積極的に作ろうとする1年生の時から一気に老け込むからか、隣に誰が住んでいるのかすらわからない、廊下で人とすれ違っても口角を少し上げて静かに挨拶をするだけ現象が至る所で起きます。

 

しかし。

ふと、寮の部屋のドアをみます。

 

 

  。

同じ建物に住んでいるのに、全く交流がなくても良いのか?

同じブラウン生としてそれで良いのか?

 。

といった燃えたぎる使命感というよりかは単純に好奇心から、部屋の扉に付いているホワイトボードを使って、誰もが自由に回答できる大喜利を開催しようじゃないか、ってことに。

一か八かでお題を書いてみたら、

愉快なものから深そうなものまでケッコー書き込んでくれました。

それでは、みてみましょう。

ーーーー

第一弾

みんなきっと、なぞなぞが好きだろうという事で、なぞなぞにしました。

 

今週のなぞなぞ

3つ全部を組み合わせると美味しくないけど、

2つだけの組み合わせだと美味しい食べ物、3種類はなーんだ。

 

「正しい一つの答え」は存在しないので、まずはルームメイトと答えの候補を考えます。

マシュマロ、ピザ、トマト?

 

3つ全部合わせると美味しくない。よし!

ピザとトマトは美味しい。うむ!

しかし、マシュマロとトマトは・・・際どい。

 

考え始めるとなかなか難しいです。

 

ホワイトボードになんと早速、回答が:

 

Breakfast, Lunch & dinner?

朝食、昼食、晩飯?

 

確かに朝食と昼食、昼食と晩飯なら一緒に食べられるけど、3回分の量を一気に食べようとしたら大変なことになりそうです。

しかしすぐさま他の人から批判が来ます

 

Not food…

それ、食べ物じゃないよね

 

そのコメントのすぐ横に2番目の回答

 

Sweet, sour, bitter!

甘い、酸っぱい、苦い!

 

より一層食べ物から離れている気がしますが、ビックリマークも付いていて自信満々です。

 

さて、その後、回答が具体的になります

A shot of tequila, a shot of tequila, and a shot of tequila ★

テキーラのショット、テキーラのショット、それとテキーラのショット★

 

これも正確にいうと食べ物というよりは飲み物のような気がしないでもないですが、みんなきちんとお題を読んでくれているのでしょうか。

HAHA と笑いのコメントを残す人もいましたが、真面目な批判もありました。

 

I would argue that 3 shots of tequila taste better than 2.

否、テキーラのショット2杯より3杯の方が美味しい。

 

その後、ルームメイトは「Salt, Pepper, Chocolate? (塩、こしょう、チョコ)」となんともいえない回答に共感し、ニッコリマークの絵で絶賛を表現したのちその回答だけ残し、他は全部消してしまいました。厳しい審査員です。

 

__

 

次の質問。

「お菓子は、食べ物なのか」

なぜこの質問を思いついたかというと、「お菓子は食べ物じゃない」と言い張るルームメイトと口論になったからです。

 

「食べ物は、定義上、生命を維持・成長させなくてはならない(ウィキピディアの辞書参照)。でもお菓子ばっか食べていたら死ぬ。だから お菓子は食べ物じゃない。」とのこと。

 

決着をつけるべく、廊下の人に聞いてみることに。

 

すぐさまYES(賛成)側に

こんな回答が。

お菓子は食べ物の一部、という予想通りの答え。

しかし、数日間ほっておいたら徐々に円が拡大していき、最終的には

 

※ミームとは:ソーシャルメディアなどで広まる短い動画・写真など。面白い、くだらないものが多い

 

No側の意見も見てみましょう

 

New question!

新しい質問をヨコセ!

 

あぁ、もうこのお題には飽きてしまったようですね。

 

ーーー

 

第三弾

 

12月のお題です。

 

Best Christmas gift?

最高のクリスマスプレゼントは?

人々の回答:

レシピ本

学費

太っていないコーギー

靴下&下着

あなた;)

ドレイデル(ハヌカなどでよく使われるるユダヤの独楽)

バスローブ

ホープ(住んでいる寮の名前)でのネズミの根絶

 

家、学費、などとスケールの大きい野望や、ユダヤ教をちらつかせてきた人、ウィンクの顔付きで堂々と口説いてきた人もいましたが、全体的に普通ですね。

 

ーー

最後!

 

第四弾

数日前にあったバレンタインにちなんで。

 

What’s the most loving thing you’ve done?

あなたがいままでした、最も愛のこもった行動は?

 

なかなか真面目な答えが返ってきました。

人々の回答

困っている友人を助ける

スマッシング(素晴らしいこと)

助けを求める

友人が行きたがっていた映画、50 shades darker (酷評されている映画の続編)の付き添い

友人にスリッパを貸した

 

最後の回答、相当スリッパ貸したくなかったんでしょうね。

「困っている友人を助ける」「助けを求める」など前半部分、真面目な答えが連なっていた分、がっくり肩の力が抜けてしまいますね。

 

以上。

 

初回の質問から「今週のなぞなぞ」と週一を匂わせておきながら、月一でお送りしている、廊下大喜利です。

しかも「厳選」と題名で書いていますが、これで全部です。選んでません。すみません。

 

そろそろ本格的にネタ切れ状態なので、お題募集中です。

聞いてみたい質問があれば是非!

 

では、アディオス。

良いいちにちを

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ギャップイヤーとその意義

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”チーズケーキはケーキ?それともパイ?”

セミナーで教授が遅れるということで時間を潰すために、こんな議論がいきなり始まった。いや、チーズ’ケーキ’だから当然ケーキだろう、と思ったら…

”パイでしょ!だった小麦粉も使わないし、アイシングもされていない”

パイ派が以外と多くて驚いた。

”小麦粉を使わないケーキだってあるし、アイシングじゃなくて生クリームを使うケーキだってある。そもそもクリームつけないのもあるし。確かに下はクッキーの土台があるけど、タルトでは無いし…”

お菓子作りの経験から、ケーキ派の私は反論すると…

”タルト!?それは考慮したことも無かった!”

と驚く質問の提供者。

”話は変わるけど、同じチーズ関連で。もしこの世からどちらかをなくすとしたらチーズとチョコ、どっちを選ぶ?”

これもまた意見が分かれ、熱の入った議論となった。

”チョコレートチーズケーキとか…”

なぜか二つのハイブリッドを例に出す子。”この議論の中では、そんなもの存在できない!”とみんなに言い返され、部屋は笑いに包まれた。

最近のアメリカ情勢やら哲学者の主張の話やらよくするブラウン生でもありますが、こんなくだらない(?)議論が一番自分に関係があって盛り上がったりします(笑)

 

誰かが作った見事な雪だるま

 

さて、本題に入りましょう。2週間前のブログで”ギャップイヤー”について少し触れたところ、”ギャップイヤーってそもそも何?そして日本でも取り入れる意義は?”という質問が読者の方からあったので、今日はそちらに答えて行きたいと思います!

 

1.ギャップイヤーって?

Gap yearを日本語に直訳すると、”すき間の年”。一般的には高校卒業後、大学入学を一年遅らせて何か違うことをする期間のことをさします。もともとは英国で1970年代に流行りだしたもので、一度学問の世界から離れて何か違う世界を経験して視野を広げる、そんな目的があります。大まかに、大学が決まってから休学していくものと、ギャップイヤーの最後に大学入試をする人の2タイプに分かれます。西洋の大学だと、願書にギャップイヤーをとるつもりなのか記入する欄があったり、合格通知の後にギャップイヤーを申告するパターンがあります。もともとは大学入学前の一年のことを指しましたが、今では大学在籍中に休学して何かするのもギャップイヤーと呼んだりもします。

 

2.どんなことするの?

イギリスで始まった頃のイメージだと、一年間世界中を旅する!等、とにかく”旅をする”イメージがありますが、決してそうでもありません。私のまわりだと、ボランティア活動に参加している人が多いです。例えば発展途上国や地元の学校だったり、教育や環境系のものをしている人が何人かいます。

もちろんボランティアするには資金が必要なので、ボランティア用の奨学金を申請したり、自分から寄付を募ったり。あとはギャップイヤーの前半は働いて、後半で旅をするって人もいます。最近はgo fund meというサイトを利用して”○○が××するのを応援しよう!”なんていうリンクをしばしばSNS上で見かけます。私は実際に利用したことが無いので詳しくは分かりませんが、目標額と何のためのお金を集めているのかを設定して、他人が好きな金額を寄付できる、という仕組みのサイトです。

例えば、私の友達は何をするために資金を集めているのかをgo fund meのサイトに明確に公表し、更にロンドンのCircle line(東京で言う山手線のような存在)を徒歩で一周しながら各駅で踊ると宣言しました。そして一番寄付をしてくれた方にはその時の衣装を選ぶ権限が与えられるという、少し企画を思いつきました。その結果、その子はバナナの衣装で一日かけてCircle lineを踊りまわり、その様子をまとめたビデオを公開し、さらに募金を募りました。

他にはGap year programというもうパッケージされたものが検索してみると結構あります。また、大学の途中で休学して行く場合は大学に自分がやりたいプロジェクトを提案して資金ももらう人等がいます。

 

3.メリットは?

まずは大学受験に関してもっと余裕を持って考えられる、ということです。海外の大学の多くでは日本のように試験を受けるのではなく、自分の履歴書のような願書を送って合否が決まります。願書を送る時点ではまだ最終試験の成績は出ていないので”予測点”を提出することになります。成績を重視するイギリスの大学などではこの予測点から点数が落ちてしまうと、仮合格が取り消されてしまうのです。

しかし、点数が確実に出てから受験すれば、自分のレベルに見合った学校に始めから出願できます。少なくとも私の高校では、成績に関して厳しい医学系に進みたい場合は特にギャップイヤーをお勧めされました。アメリカの大学だと成績に関してはもっと寛容なので、関係ないとも言えますが…。

二点目に、学問の世界から一度出れる、ということです。私達は小学校から12年間も学校に行き続け、特に理系に進みたいとなればさらに6年、10年近く学問の世界にいることになるかもしれません。大学で学ぶことは大事だけれども、まだまだ現実社会に触れたことなく、ぬくぬくした、守られた”学校”という機関で、”学生”という立場で長い間過ごします。このままの状態で、大学を卒業してすぐに現実社会の厳しさに直面するよりは、一度違う視点から世界をみることって大切だと思います。

三点目に、この時期しかできない、ということがあります。社会人になってから”ちょっと一年間お休みいただいて、好きなことしてきます”なんて、許されるでしょうか?よく”学生のうちに~”と言われますが、学生じゃないとできないことです。そして大学生という、ある程度自立した年齢だからこそ現実社会に入ることが認められると思います。

ギャップイヤーのメリットは、学業を一旦離れて今までとは違う視点で世界を見れることだと私は思います。

 

4.日本にも取り入れる意義は?

私が一番思うのは、最近話題になっている”若者の内向き志向”への対策です。日本では社会人になるまでのライフステージがもう社会によって決められているように感じます。だから”何歳までには何をしていないと”という思いが強く、確実にそのステップを踏んでいける安全な道を通ろうと思うのではないでしょうか?

しかし、一年間勉強や将来のことを心配せずに何か好きなことをできる!ちょっと余裕を持つ選択肢もある!と思ったら、もっと挑戦的なことをする人が増えるのではないでしょうか?それこそ一年間留学してみたり、働いてみたり。自立するってどんな感じなんだろう?って考えてみたり、それこそ自分の学費の一部を稼いだり。いろんな経験ができると思います。

ここまで書いていて思いました、”あれ?ギャップイヤーなくとも私の周りの友達でたくさん旅行したり留学したりしている子いる…”と。うーむ。そして私自身日本の大学についてあんまり知らないので強く言えること無いな、と….。

ふーむ。一つ言えると思うのは、日本の大学生きっとバイトを通して現実社会を経験しているのだと。しかし、彼ら、彼女らは大学に通いながらバイトをし、更にサークルや部活動にも精一杯尽くして、その合間に友達と旅行に行って…。何だかすごく忙しそうに思える。アメリカの学生は全く違うとは言わないけれど、何だかonとoffがすごくはっきりしているように思える。学校4ヶ月、冬休み1ヶ月。また学校4ヶ月、夏休み3ヶ月。夏休みは何かのインターンやらなにかをする。3ヶ月あっても、ボランティアやインターンは雇う側からしたらそれがminimum、最短の単位だったりする。

それが、もし1年何かをできるとなったら…。学校でのボランティアだったら丸々一年子供を見られる。資金が無かったら最初は資金をためるのに専念できる。NGOを立ち上げられるかもしれない。可能性が広がると思います。

だから、日本でももっと認知と理解が広がれば、若者の挑戦の場が広がるのでは?

 

 

バレンタインは日本のお菓子を小分けにして配ってみました

 

少し余裕をもてる時間、と言いましたが、ギャップイヤーをとった/とっている私の友達は、決してこの制度に”甘えよう”とは考えていないと思います。どの子も”私はギャップイヤーにこれをするんだ!”というはっきりとした目標を持って上手に制度を利用していると思います。ある意味学生の時期を最も学生らしく過ごせる時間なのでは無いでしょうか?

最後に、これはなんだかんだライフステージを確実に進む選択をしてきた私の意見なので、もし他に質問や意見などございましたら、是非コメントしてください。

 

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雪だ!吹雪だ!大雪だ!!

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本日はロードアイランドは大雪で、学校も休みになりました。

20~30cmぐらい降ったのではないでしょうか?”スキー場で天気の悪い日”のような感じでした。

雪に、風に、雷(そう、雷!)に、とにかくすごかったので、本日の様子を写真を通してお伝えしたいと思います!

 

まずは降り始めの様子。午前9時頃。この頃はまだ”わあ、雪が降ってきたー”っていうかんじだったのですが…

…三時間後。吹雪始めて、すっかり雪景色に。

 

13時からメイングリーン(大学の中心広場)で雪合戦!という知らせを受け、おそらく天候が一番悪かった時に外に出ました。このときの吹雪いている様子を動画に撮ったので、こちらをご覧ください!(音も聞いてください。吹雪のすごさが伝わります)

 

メイングリーンで雪遊びをする学生。広場の中心から撮影。

ちなみに、去年の9月に一つ前の写真より少し前方から撮った写真。奥の建物が吹雪きで全く見えなくなっているのがわかる。

 

道路の真ん中で遊ぶ学生。もはや道路も歩道も区別がつけられない。

 

除雪車は大忙し

一応公共バスは運行していました!

 

繁華街のThayer St.と、後ろに見えるScience Library。本日は図書館も全て休館。

構図は違いますが、これは去年の5月に撮影した同じ交差点付近。一つ前の写真はこの写真の左手方向から撮影しました。

 

熊もすっかり白熊に

 

一昨年の9月に撮影。

 

撮影し終わって部屋に戻った私はこんなかんじ。

マフラー、手袋、カメラについている紐まで凍ってしましました。吹雪いていたので、なるべく顔に風があたらないように歩きました。

 

雪は一日降り続きましたが、19時頃になってさすがに止みました。

誰かが作ったかまくら。明日は晴れでそれも金曜日なので、最高の雪だるま作り日和?

自分なりの計測ですが、芝生の上で積雪約22cmでした。(画像の右下に見えるピンクのが雪に埋もれた私の30cm定規)

 

州立の学校で明日も休みのところもあるようですが、ブラウンは明日から通常授業です。去年はsnow stormの予報で休みにしたら、蓋を開ければそんな大した雪ではなかった、ということがありましたが、今回は本当に休みになってよかったです。雪国の方にとっては普通かもしれませんが、東京で1cmの積雪で喜び、5cmで大雪、というのに慣れている私にとってはとても珍しい体験でした。

これだけ今日は振降りましたが、また今週末雪の予報になっています。みなさん、もしプロビデンスやアメリカの北東へ行く予定を立てるときは、なるべく1、2月は避けた方が良いと思います。今日みたいな日になるかもしれないので、くれぐれもご注意を。

最後にもう一枚。

雪が止んだ後のメイングリーン。だいぶ雪かきがされ、広場は学生が遊んだ足跡がたくさん。

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とうもろこしが食べられない

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ずっと自分は、違いを理解できる人間だと思っていました。

小さい頃から色んな国を渡り歩き、色んな肌の人や色んな背景の人と出会い、それらの人を尊重できると思っていました。

 

なので、「黒人は涙も黒いのかね」と眉をひそめる祖父を見て、

「あの外人、列を乱しちゃって!」と言う人たちを見て、

なんでこの人たちは、人との違いを理解できないのだろうかと不思議でしょうがありませんでした。

 

今年の1月まで。

 

今回のスーパーボールのCMは政治的なメッセージが込められていたものがちょいちょいありましたね。Airbnb “We Accept”

 


 

冬休みの一週間、カンボジアに行ってきました。

 

経緯はというと、カンボジア人のルームメイトが「家、くる?」と聞いてきたので、

「あら!いくいく」とそういった類の会話があって、彼女のお宅にお邪魔することになったのだと思います。

 

カンボジアの中でもきっと高級住宅街に当たるのであろう、

3階建てで天井がやたら高い家に招かれました。

 

到着して早速、

「うちのトイレは、ちょっと違うシステムなのよ。あはは」

 

と言われ覗くと、私は静かに驚くことになります。

 

まずトイレットペーパーがありません。代わりに、横のノズルを使うとのことです。

トイレの流す部分も壊れているため、蓋を開けて、中に指を突っ込み水を流すのよ、と彼女は朗らかに説明してくれます。

 

シャワーも無く、あるのは水の溜まったプラスチックの白いバケツ。

浮かんでいる銀の器で水を汲んで、それを体にかける仕組みです。

 

内心ぎょぎょぎょとビビりつつ、彼女にとってこれは普通なのだ。

慣れる慣れると自分に言い聞かせます。

 

しかし。

 

夜、狭いトイレで体を流していると、蚊が二匹ブンブン飛んでいるのに気付き、発狂しそうになります。

まず室内になぜ虫がいるのか。そんなはずはないと思いながら、「マラリア」「Zika」と不吉な単語が頭の中でぐるぐると回っています。

 

脚、背中、腕、全身10箇所以上刺された部分を眺めながら、

適応能力の長けた私は、カンボジア初日で思います。あぁ、帰りたい。と。

 


 

なかでも衝撃的だったのは、翌日、果物などが売られている市場に案内された時でした。

3歩 × 3歩ほどのスペースに、肉、野菜、卵などこれでもか!と言うほどぎっしりと並んでいます。

包丁を片手にあぐらをかいている女性の靴下が、生肉に触れています。

 

 

とにかく匂いがきつい。

靴の裏から伝わってくる、地面の謎のぬめりを意識しないようにしながら、ルームメイトについていきます。

 

途中「果物、買いなよ」と彼女に勧められ、私は頭を横にふります。

「え、なんでよ。美味しいよ」と不思議そうに聞かれましたが、

私は、呼吸を止めるのに精一杯でした。

 


 

マーケットを抜けて、路上で購入したとうもろこしを二人で持ちながら、

川辺に腰掛け、茶色い水が流れるのを眺めていました。

 

“Do you think it’s gross?”

「汚いと思う?」

 

と突然聞かれて、私は何を答えていいのかわかりませんでした。

 

「私は、汚いと思うよ。」とルームメイトはけろっと言います。

 

彼女は、「これなんだろね」と言いながら、

とうもろこしの粒の間に挟まっている白い物体をほじくり、地面に捨てています。

 

「まぁ汚いって分かっていても路上で売られているもの、食べちゃうけどね。そんで、そのあとお腹壊したりね。小さい頃病気がちだったけど、この環境が原因なんだろうね。」

 

とうもろこしを平らげている彼女の横で、私はというと、売っていた少年が最後に手を洗ったのはいつだったのだろうと余計なことを考え始め、とうもろこしをかじる気もなく、ただ手に持っていました。

 

 

「でも慣れる。流れに任せるのよ。

カンボジアはカンボジア。アメリカはアメリカ。

とうもろこし食べてお腹壊したとしても、ここではみんなそれで生きてるよ。」

 

その後、私の蚊に刺された箇所がびっくりするほど腫れ上がってしまったため、病院に連れて行かれたのですが、その際出された薬も飲めませんでした。

 

病院の石鹸がカップ麺の包装紙で包まれていたのを見て衛生状態を疑ったからかもしれないですし、後でアメリカの病院で診てもらおうと考えたからかもしれません。

 

「地元の人はこの薬を飲んでいるんだ。死ぬわけじゃない」と自分に言い聞かせる戦法も通用せず、

とにかく私は、2年間一緒に住んでいるルームメイトの故郷であるカンボジアに、

慣れることはできませんでした。

 


 

最終日の朝。

台所にて。

 

「カンボジアに来る人は、2種類の反応をするのね。」と彼女は言いました。

 

「例えば私の高校のUWCの人はいつも、何それ食べたい、何それやろうやろうって、興味津々で、ずっとテンション高かったのよね。

 

もう一方は、ボランティアで一緒にいたイギリス人ね。

シャワーもなくて、電球に虫がわーって寄ってくるようなところに滞在したんだけど、泣き出したりする子がいるのよ。1日だけ都会に行ける機会があった時には、ネイルとかしてさ。またその一日終わったらその村に帰るのに、この人たち何してんだろうって笑」

 

「貴亜はさ、イギリス人と同じ反応をしているよ。」

 


 

ずっと、私は適応能力に自信がありました。

ドイツ、日本、アメリカ。色んな国に住んで、色んな人に会って、ウンタラカンタラ。

でも所詮、守られているところです。所詮、先進国です。

英語を話せれば生きていけるし、蛇口からは毎日綺麗な水が出ます。

 

今回のカンボジア旅行も、彼女の家だし、彼女が全て案内してくれました。

それでもやっぱり適応することはできませんでした。

 

しゃりしゃりの細かい氷の入ったアイスコーヒーは今まで飲んだ中で一番美味しかったし、夜の市場で食べたココナッツの殻に入ったアイスクリームも信じられないくらい絶品でした。彼女が運転するオートバイの二人乗りも、一瞬死ぬんじゃないかと思いましたが、ものすごく楽しかったです。

 

でも。

 

椅子を拭いた布巾で、まな板を拭いたりだとか、この人たちにとっては当たり前なのだと、頭ではわかっていても、美味しいなと思っていても、数秒前に、そこに蝿が止まっていた記憶が頭をよぎると、箸が止まってしまうのです。

 

違いを受け入れられない、というのは頭で考えてどうにかなるものでは無く、実はもっと根本的な、

とうもろこしが食べられない、だとか、トイレの水に指を突っ込みたくないだとか、

そういった生理的なものに近いのかもしれません。

 

やれ!受け入れ受け入れ!というのは素晴らしいことだけれども、同時に

「違いを受け入れられない状態」を、理解する必要がある気がします。

それを無視しちゃ、一番ダメな気がします。

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スタートライン

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高校を卒業する前だったから、2年前の春のことだっただろうか。ロシア人の友達と、”卒業後は何をするか”とか進路について話していた。お互いもうアメリカの大学から合格の通知は受けていて、残すは最終試験だけって所だったけれど。ロシア人の彼には一つ迷っていることがあった。それは入学を一年間遅らせて何か他のことをする、いわゆる”Gap year”をとるかとらないかであった。

”いいね、やれば良いじゃん!”

私が促すと、彼はこう答えた

”うーん…そうしたい気持ちは山々なんだけど、アメリカとロシアの関係っていつどうなるかわからないから…。もし入学一年遅らせたら、その間に関係が悪くなって入学できなくなったりしないかが心配なんだ。”

….

このとき、私はこんな心配が存在することを初めて知って驚いた。しかし自分の中では”そんな、ロシア人の学生がアメリカの大学に行けなくなるほど、1年の間に大きく国際関係が変化することは無いだろう”と思った。

 

あれから二年。信じられないことが起こった。それもいとも簡単に、一人の男によって。ロシアではなかったけれど、ムスリムの国7カ国の国民のアメリカへの入国が制限されたのだ。私は直接影響を受ける訳では無いけれど、対象の7カ国から今アメリカの大学に勉強しに来ていると知っている高校の頃の友達の顔が頭に浮かぶ。世界の注目が、とあるツイッターアカウントに集中する。

 

何だろう。

悲しい。

 

前はよく、歴史の教科書や戦時中が舞台のドラマなんかを見たりして、”あの頃に生きた人は大変だったんだろうなあー”とか他人事のように思っていた。自分の生きている間に、そんな歴史の教科書に載るような大きな出来事なんて起こらないだろう、と。しかし最近はそうでも無い気がする。6年前、部活中の体育館であの大きな揺れを感じた時からだろうか?それとももっと前、突然学校に母が迎えに来て、無残に崩れる高層ビルをテレビの画面で見た時からか?

 

自分は、歴史的な瞬間を生きている。

最近はそう自覚するようになった。

 

雪の次の日、晴れるとなんとも爽快

 

さて、私の感情や、専門知識の無いことについて語るのはここまでにして、もっとちゃんと分かっていることについて書きたいと思います。ということで、今学期の授業を紹介したいと思います。まだ宣言はしていませんが、この間ようやく専攻を決めました。“Science and Society”と言って、直訳すると”理科と社会”….なんだか小学校の教科に聞えてしまいます。だからと言って英語が分かる人に言っても”は?”って顔されます。簡単に説明すると、”理科の歴史”です。実はこれはそんなに珍しい学問ではなく、ハーバード等では名の知れている独立した学部もあります。

ScienceとSociety(日本で言えばいわゆる理系文系?)は二極化して見られがちですが、社会の中ではどうかかわって、お互いどのどのように発展してきたか、ということを学びます。なかなか理解しにくいと思うので、これから紹介する今学期の授業の説明の中でもう少し掘り下げて行けたらと思います。

 

SCSO 1000 Introduction to Science and Society

(理科と社会:入門)

その名の通り、私の専攻の入門の授業です。Scienceとは一体何なのか?他の考え方(ways of knowing)とはどう違って、なぜこんなにも私達の社会の中で価値あるものとして評価されるのか?こんなことを考えるディスカッションが中心の授業です。例えば今日の授業では、Popperという哲学者が考えたScienceの定義について話しました。今の世の中で一番Scienceとして認められているのは物理や数学だけれども、生物はちょっと違ったりする。さらに心理学になると、”それはscienceでは無い”と言う人も出てくるが、社会科学の学問の多くは”私達もScienceだ”と主張したがり、その地位を望むのはなぜなのか?

少しはどういう学問か、分かっていただけたでしょうか?

 

CLPS 0040 Introduction to Cognitive Neuroscience

(認知脳科学?認知神経学?入門)

テレビのニュースや新聞で、”○○は脳の××が関係していることが判明”というような見出しの記事を見たことがあるでしょうか?それらはこの分野の研究によるものです。正しくどう訳して良いかわからず申し訳ありません。脳科学と認知科学を合わせたというところでしょうか。私の専攻では、理系科目も4単位必要なので、認知科学の分野を選びました。私にとっては初めて、ちゃんと”教科書”がある授業です。初めて”試験”が中心の授業です。今までの文系科目はいろいろな文献からの抜粋が多く、課題はエッセーばっかりだったので新鮮です。また、私がとったことある授業の中では最大規模の120人なので、初めて講堂で授業を受けます。

今までとった授業の中で、一番理系の授業です。

 

ANTH 0310 Human Evolution

(人類の進化)

この授業も、名前の通り人類の進化について学びます。これはbiological anthropology(自然人類学)の授業で、人類が物理的にどうやって発展してきたかを学びます。”人類学”と言うと文化人類学を思い浮かべる方も多いと思いますが、このようにとても理系よりの分野もあるんです。今はまず、進化論の発展や遺伝の仕組みなどを学んでいます。細胞分裂やら染色体、DNAやRNAなど、高1の生物の資料集を思い出します。今思うと、あれは図解や写真が多くて、とっても分かりやすくできていましたね。メンデルの豆の実験など、懐かしいものが英語に姿を変えて現れてきています。

覚えることが多そうですが、がんばります。

 

FREN 600 Writing and Speaking French Ⅱ

(フランス語で書く、話す2)

相変わらすフランス語は続けています。これが基礎レベルの授業最後となり、これ以上のレベルの授業は文学や政治など、テーマごとの授業になります。そして、この授業を終えれば、フランスに行っても問題なく過ごせる程度の語学力が身につく…はずです。少なくとも、この授業をB以上で終えれば、フランスへの留学に必要な語学力があるとみなされます。私は来年一年間留学したいと思っているので、気が抜けられません。

 

HIST 1825 Science at the Crossroads

(理科の岐路)

秋学期の授業Roots of Modern Scienceの続きです。先学期の経験から、”今学期は絶対に4つしか授業はとらない!”と思っていたはずが、この間受けた授業の続きなので今学期取らなくては!と思い、登録してしまいました。実は、教授は先学期の授業、そしてSCSO1000の教授と同じなんです!彼女の授業は本当に面白くて、とっても好きです。更に、もう一人この授業には教授がいて、彼は私の専攻のアドバイザーの方なんです。今度の授業はアインシュタインから、現代までの理科の歴史を学んでいきます。

 

そして更に…

Religious Literacy Projectというものに参加します。

これは授業では無いのですが、毎週集まるセミナーのようなもので、2週ずつキリスト教、仏教、イスラム教、ユダヤ教、ヒンドゥー教の5つの宗教について学んでいきます。宗教ごとに、牧師や僧侶など、その宗教に深く関わっている方もいらっしゃるそうです。これは来週から始まります。

 

雪景色の中に…あれ?何か黄色いものが?

 

授業5つ+セミナーを受けることにし、自分で自分の首を絞めることになるのではないかと少し心配ですが、きっとやってみせます。専攻も決めて、ようやく少し方向性が見えてきて、授業同士もかなりお互いに関連してきて、どんどん面白くなってきました。というより、生まれて初めてこんなにも”面白い!”と思える学問を見つけた気がします。今、”一番好きな教科は?”と聞かれたら、迷わず”理科の歴史!”と答えられます。理系・文系選択で迷った高一の頃の私の願いを、こういう形で叶えられるのはうれしいです。今学期はかなり理系よりの授業選択で、初めてのことも多いですが、予測不能なアメリカ情勢にめげずに進みたいと思います。

 

今日行われた、トランプ政権下の環境政策についてのteach in

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アメリカの現状

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どうも、月曜日にブラウンに戻ってきた柚子です。先学期末だいぶ必死なメールを送ったのにも関わらず、寮では相変わらず、上の階では巨人が万歩計ダッシュしているのでは無いか?と思わせるような音に悩まされています。

東京を夕方18時近くに出て、ボストンには20時前に着くなんて、なんと近い!人生の中で、とーても長い2時間でした(笑)到着した翌日は雨風強く、とても”良い”とは言えない天気でしたが、授業初日の今日はパッと晴れてなんとも爽やかな一日でした。

朝、寮を出たときの風景。青い!!

 

先日、日本でのトランプ氏の大統領就任式の報道で、”あれ?”と疑問に思うことがありました。それは”トランプ氏に対する大規模なデモが各地で行われている”という報道。それに使われている映像はどう見ても”Women’s March”(女性の権利を主張する運動)の様子だった。フェイスブックで世界各地のイベントに参加している友達の写真やCNNの報道を見ていたから、私にはすぐ分かった。それに持っているサインはどれも女性の権利に関するものふが書かれていた。確かに、今回の選挙を受けて大規模になったとは言えるかもしれないけれど…。”また、Women’s Marchの日程が重なったこともあり…”日本のニュースでは、まるでトランプ氏に対する大規模なデモに、偶然Women’s Marchが重なって更に大きくなったかのような報道だった。

ブラウンに来てから、Women’s Marchに参加したという教授にこのことを話してみた。すると、”え?そもそもWomen’s Marchは就任式の’翌日’で日程は重なっていなかったよ。”と言われた。日本にいて時差もあったから気がつかなかったけど、確かに別の日だった。こんな間違った報道をして良いのか?ショックだった。そして特に遠いところのニュースはすぐ鵜呑みにせず、自分で信憑性を確かめる必要があるのだなと改めて思った。

 

帰ってきてまず目に入ったものは、ルームメイトからの成人のお祝い。素敵なルームメイトに恵まれました。

 

その一方、アメリカの現状を良く表現しているとても面白いテレビ番組も日本で見ました。NHKのBS1の”ザ・リアル・ボイス~ダイナーからアメリカの本音が聞える”という番組。その名の通り、アメリカ各地の”ダイナー”を回って、アメリカ人が今回の選挙戦について本当はどう思っているのか、”生の声”を聞くというものでした。

チェック柄の床に、日本だったら2人前以上の大きなハンバーガー。ソーダが注がれた背の高いコップ。それぞれの地元で愛されているダイナーに目を向けて、そこに来る人たちをインタビューする番組。メキシコとの国境に近い、雰囲気の全く違うメキシカン料理のダイナーを取材したり、大手自動車会社から解雇されることが決まっている人や、都市部の外国人、不法移民など、様々な声が聞えた。

”今日付けで解雇だから、自分にご褒美だ”と前向きになろうとしている常連客が頼んだのは店の看板メニューではなく、$7のハンバーガー。翌日は夕食をサービスしてくれることを願って一生懸命店の前を雪かきする彼。ご褒美はコーヒー一杯だった。”トランプ最高!”とはしゃぐ小学生ぐらいの兄弟。こんな小さいときから…。トランプに反対のサインを持ってブラウンで歩き回っていた坊や達を思い出す。今回の選挙結果に涙を流す人…。良いとか悪いとか決め付けるのではなく、バランス良くアメリカの”本音”を表現してくれていたと思う。

そして何よりも関心したのが、どんな人もちゃんと自分の意見を持っていたこと。小さい子供が政治について話していたことに驚いたのはもちろん、どんな人も今回の選挙でトランプさんを支持した理由、しない理由をもっていた。番組を作るにあたって、ちゃんと答えてくれた人を取り上げていることは確かだろうけれど、日本のファミレスや居酒屋を取材して同じような番組ができるとは思わない。

面白いことに、どこの地域に行っても意見は大体割れる。同じ地元に暮らす常連客なのは変わらないのにも関わらず。質問に答える人達の話を聞いていると、アメリカの現実が少しずつあらわになってきたように感じた。そして、冬休み中ずっと疑問には思っていたけれど、ブラウンでの意見がどれだけ偏っているのか、改めて気づかされた。

 

人で賑わう、ちょっとリニューアルした食堂。(しかしメニューは同じ…)

 

ブラウンのコミュニティは、大体みんな教養のある人達で、特に学生は”Politically Correct”、政治的に正しいこと、つまりは正論を言う。ある意味そういうことが言える余裕がある、とも言えると思う。周りがみんなそうだから、”トランプさんを支持する”なんてとても言えたことでは無いし、選挙についての講義は全部、そうで無ければ大抵、”トランプさんは良くない”ということが前提で行われていると思う。こんな恵まれた環境にいると、トランプさんを支持する必要のある人の存在なんて、忘れてしまう。

 

”糖尿病の上に、ホームレスなんだ。何か少し、手助けしてくれないか?”

そういえば、ブラウンのキャンパスの大通りにもいつもホームレスがいる。それもいつも同じ人じゃなくて、違う顔が、アイスクリーム屋さんの脇の階段や、本屋の前に座っている。今日は学期始めで、教科書を買うためにお金を持っている生徒が多いことを知っていたからか、2度も声かけられてしまった。しかし私は何もせず、通りすぎてしまった。

 

たった今、教科書を買うのに$100近く使ってきたのに、何で私はこんなに彼らに冷たくしてしまうんだろう?きっとこの人達は、数ドルでも助けになるだろうに、何で私は…。高校のときも、募金活動がある度にあまり協力的で無い私がいた。でもそのときは父に”それは自分で稼いだお金じゃなくて、パパからもらっているお金なんだから、使い道を良く考えなさい”と言われたからであった。今はバイトもしたし、自分で稼いだお金も持っているのに。

いつか、クラスメートが不意に”食堂って何時まで空いてる?”と聞いてきた。その子はいつも授業中に何だかパソコンをいじっていて、あまり真面目に授業をきいていないイメージのある子。そのときは3時だったので、”まだお昼食べて無いの?”と驚くと彼は”食堂でテイクアウトしたんだけど、途中でホームレスに声かけられて、お金は無かったからその代わりにテイクアウトをあげたんだ”と’あたり前じゃん’的な顔して言ってきた。私は去年、余った食品を回収するボランティアをしてたときに、どうせホームレスシェルターに配布される食べ物さえ、ホームレスの人にあげられずに通りすぎてしまったのに。

 

ホームレスを無視したところで、私の生活にはきっと何も影響は無い。ただ明日も、アイスクリーム屋の隣に違う顔が座っているだけ。でも本当にそうなのか。彼らを無視せずに、立ち止まって、存在を認めることで、何か見えてくるものがあるのではとも思う。今回の選挙で多くの生徒は初めて、思ったより進んでいないアメリカに気づかされてショックだったんだとも思う。でも私も、自分と違う立場にいる人達のこと、わざと無視して、見たいものだけ見てきたのかもしれない。こんなこと言っている自体、ブラウン大学の学生として正論を述べているだけかもしれないけれど。

教科書も買ったし、生活用品も揃ってるし、しばらくはお金を持ち歩くことは無さそうだ。それを言い訳に、今度も私はホームレスを無視してあの道を通るのだろう。

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日本人として知っておくべきこと

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とにかく遊ぶ!と決めた冬休み。そんな日本での日々ももう残すところ…4日!?

結局一度も開かなかったフランス語のテキスト、探さなかったインターン。予定を入れすぎたからだろうか、未だに治りきっていないようにも感じる風邪…。もっとやるべきことはあった気もするけれど、いろんな人と会って、話して、とても充実した冬休みを過ごしています。

 

”で、トランプさんはどうなの?”

人に会う度にこう聞かれた。秋学期中はあれだけ学校内で騒いで、友達と話して、いろいろ意見を交わしていたはずなのに、私は上手く答えられなかった。聞かれる度に自分が見てきたブラウンの大統領選へ対する様子は限られていて、もっと学ぶべきことはあるのだと痛感させられた。

そもそもなぜ、経済も政治も国際関係も勉強していない私に、こんな質問をするのだろうか?それはきっとただ単に”アメリカにいたから”だと思う。”ブラウンという限られた場所にいたから”という言い訳は通用しない。日本にいる身からすれば、アメリカはどこにいても”アメリカ”で違わないんだから。

 

”ゆうこちゃんに見せたいものがある”

こう祖父に冬休みの始めに言われ、先日ようやく遊びに行く暇ができた。すぐ隣の駅に住んでいるのだけれども…。

”日本人として、これについては海外の人にも伝えられるように知っておかなくてはならない”

そう言って差し出したのは、2011年3月12日の朝刊だった。そう、東日本大震災の翌日の新聞。

”震災のとき、どこにいた?”

どうやら、もうそのときは留学していて、震災を経験していなかったと思っていたらしい。日本の学校にいたことを話すと、それなら話が早い、という風になり、全部は読まなくとも見出しだけでも読んでみなと言った。

その新聞は、さずがに少しヨレッっとしていたけれど、当時の緊迫感がしみじみと伝わってきた。こんなに見出しを大きくできるのか、と思うぐらいの大きい見出し。内容は”助けて””今どこ”など、あまりにもシンプルすぎる。後で賞を受賞した写真に、今はあまり見られなくなった生々しい被害の様子の写真。確認できている死者は当時はまだ千人程度。原発の状況も、まだ分かっていない。

 

”こんなの、どこにも無いと思うよ。”

続けて夕刊、そして13、14、15日の朝刊・夕刊を差し出す祖父。祖父はあの日からずっと新聞を保管し続けて、さすがに今ではだいぶ処分したけれど、今でも2011年3月11日から6月まではすべて取っておいてあるらしい。その後は切り抜きが残っている。

祖父は昔から詩を書いていて、そのほかに文章や絵も描きます。私がまだアメリカに住んでいた頃に一緒に行ったカナディアンロッキーの旅は10年以上もかけて記録をまとめて文章にして、誰よりも詳細を覚えている、そんな祖父です。彼は福島出身なこともあって、東日本大震災には強く影響を受けました。

 

”あの日から、詩はピタっとやめたんだ。”

このような出来事は、詩では表しきれない、だから今度は小説を書いているとのこと。そして正確な出来事を書くために、過去の新聞を見て、事実を確認しているところだとか。

 

”短歌が、一番この出来事を表現するのに適している。”

そういって、祖父の小説の冒頭に引用されている短歌を見せてくれた。俳句は身近すぎず、詩は長すぎる。だから、不思議なことに、短歌が一番思いが詰まっていて、かつシンプルで、良いんだとか。確かにそこに引用されている短歌は力強かった。しかし、震災の背景を良く知らない後世に伝えるには、詩の方がより説明が多く、分かりやすいのでは?と私は思った。

 

いつも自分の作品を見せて、いろんな話をしてくれる祖父。手で飛んでいる鳥を捕まえた話や卵を守るキジの羽を後ろからなでた時の話など、一見くだらない話に思えてそうでない話をしてくれる祖父。私はアメリカに行ってから、考え方が成長したと言う。それを評価しながらも、日本人の考えを孫の私に教えてくれているのだろうと思う。”日本人として知っておくべきこと”を学びに行ったはずが、それ以上のことを学んできた気がする。

 

”今は固定概念は通用しない世界だからな。”

そういう祖父も、その証拠の一つとなっている気がする。よく、”昔の人は考えが古い”とか言うけれど、祖父からはなぜかブラウンの人たちと似たようなものを感じることがある。

 

アメリカに戻ったら、日本について、どんなこと聞かれるだろうか?そのときに、しっかりと答えることはできるだろうか?そもそも、外国人は日本について関心を持ってくれるのか?もしそうでなければ、どうやったらもっと関心を持ってもらえるだろうか?

さあそろそろ、勉強モードに切り替えようか。

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The Art of the Deal: ゴーストライターに聞くドナルド・トランプ

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明けましておめでとうございます!
大晦日は年越しそばではなくたこやきパーティーでした。京香です。

 

突然ですが「Tony Schwartz」という方をご存知ですか?
アメリカ人のジャーナリストで New York Times, News York Post, News Week, や Esquireなど、様々な媒体でライターとして活躍していた方です。

「僕は豚に口紅を塗ったんだ」

彼はこの一言をきっかけにとある億万長者に提訴されることになります。1月20日に米国大統領に就任するドナルド・トランプ氏です。

 

彼の話をする前に、ちょっとだけオックスフォードの話を。

オックスフォード大学ではオックスフォードユニオン (Oxford Union) という様々なトピックを議論する団体があります。年会費はまぁまぁお高いんですが、入会するとハリーポッターの「双子のウィーズリー」役のフェルプス兄弟や、理論物理学者のスティーブン・ホーキング博士など、各分野の著名人によるスピーチをタダで聞きに行くことができます。

シュワルツさんもユニオンに招待されて大学でスピーチを行った方々の一人でした。そしてそのスピーチのタイトルが “The Man Who Made Trump (トランプを作った男)”。彼はトランプが「自分の一番偉大な功績」と語る自叙伝 The Art of the Deal (取引のコツ)のゴーストライターだったのです。

 

「お金の誘惑に負けて自叙伝を書くことになった」とスピーチの冒頭で語ったシュワルツさん。ゴーストライターになった成り行きと後の後悔を赤裸々に綴った New Yorker の記事で、「僕は豚に口紅を塗ったんだ」と語った彼は、後にこの自叙伝を書く決断を自分の人生の最大の汚点と呼ぶまでに。

当初は数時間ずつのインタビューを重ねて6−8ヶ月で本を完成させる予定だったのが、トランプとの初めてのインタビューで彼の予定は簡単に崩れてしまいます。10分以上同じ話題が続くとトランプの集中力はすぐに切れてしまい、「昔の話はもう嫌だ」とイライラしながら質問に答えることを拒否。まるで落ち着きのない幼稚園児のような態度に、質問を20分も続けられればいい方だった、とシュワルツさんは呆れていました。

 

トランプは低い集中力の他にも、大統領にふさわしくない3つの特徴があると、シュワルツさんは語りました。

①トランプは物事の真実にまったく興味がなく、そのことに対して全く罪悪感を抱いていない
②トランプの思考や行動はいつでも自己中心的で、自分の利益を優先している
③トランプはどんな時でも自分の間違いを決して認めない

シュワルツさんの描くトランプ像に思わずぞっとしました。

 

冷静な頭で世界中の様々な難題に向き合わなければいけない「米国大統領」という大事なポストに、10分以上座ってインタビューに答えることができない人が就任することになってしまいました。ああ、怖い。大統領選挙からの1ヶ月、トランプ政権の面々が発表されるごとに、これからのマイノリティーの安全と生活を思うと、ハラハラせざるを得ませんでした。

2017年からの4年間は各メディアの力が本当の意味で試される期間になると思います。トランプが「大統領」という肩書きを得ても妥協せず、間違っていることは間違っている、疑問に思うことはとことん問い詰めていくことが大切だと思います。

では、今回はこの辺で。

 

全編英語ですが、Oxford Unionの公式YouTubeに当日の動画が掲載されています。興味のある方は是非チェックしてみてください。
>> https://www.youtube.com/watch?v=qxF_CDDJ0YI

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世界をより良くする責任

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新年明けましておめでとうございます。

 

昨年末、秋学期の成績を確認してみた。すると、ビジネスの授業の成績がなぜか233%というありえない数字になっていた。配点を見ると、何の間違えがこれの原因になっているのか明らかだったが、最後のエッセイにTAからうれしいコメントがあった。

 

Proffessor Hazeltine please take note of this paper. It is well thought out and quite different from all of the others so I gave it a 3.

(ヘーゼルティン教授、このエッセイを確認してください。とても良く考えられていて、他の生徒とはとても違うので(満点が2点のところ)3点をあげました。)

 

この授業では、8つの短いエッセーを提出しなければなく、それぞれ2点満点で判定された。始めの頃は何を書いて良いのかいまいち分からず、”不十分だからもう一度書きなおしてくれ(0点)”とも言われた授業だったから更に、この最後の3点はうれしかった。

 

The phrase “The Engineer’s Burden” implies that people with advanced knowledge (like people in this class when they graduate) have a special responsibility to make the world a better place.  Do you believe you that you personally have this special responsibility?  Of course, explain your answer.

最後のエッセイのテーマは授業の名前”The engineer’s burden”(技術者の重荷)にちなんで、”教養を得た人は世界をより良い場所にする責任があるだろうか?あなたは個人的にこの責任があると思うか?”というものだった。これに対し、私は”無い”と答えた。せっかくユニークだと言ってもらえたので、その理由を紹介したいと思う。

 

1.”世界をより良い場所にする”ことのは、人によって違うことを指す

“世界(world)”とは人によって違う枠がある。例えば私はブラウンと東京、少なくとも二つの世界に生きている。そしてそれぞれの”世界”にとって”より良い(better)”なことは違う。東京にとっては土地の有効活用として高層マンションを建てることは良いことかもしれないが、いくら学生寮が溢れていると言っても、ブラウンでそんなことをすれば景観も損なうし、決して”良い”ことにはならない。それどころか、”良くない”ことになるかもしれない。だから、”教養を得た人”が”責任”として”世界をより良い場所にする”のでは無く、それぞれの”世界”に生きている人の方が”special responsibility(特別な責任)”を持っている。

 

2.世界を良くするには、必ずしも”advanced knowledge(発展的な知識)”が必要とは限らない

大学を出ていなくたって、自分の生きる世界をより良い場所にした人はいる。例えば、マラウィーのWilliam Kamkwamba さんは高等教育を受けていないのにも関わらず、風車の本を図書館で見つけて自作の風車を作った。これは彼は”ここは良く風が吹く”という知識を持っていたからできたことで、風車からの発電によって家族は夜も活動できるようになり、William Kamkwamba さんが生きる世界をより良くした。だから決して”advanced knowledge(発展的な知識)”は特別ではなくて、どんな形の知識にも価値はある。

 

3.モチベーションが無ければ、世界をより良い場所にはできない

”世界をより良い場所にする”ことが”責任”だと思っていたら、何もできないと思う。心の底から”これを改善したい!”と思わなければ、中途半端になったり、クオリティが欠けると思う。パッションがある人でなければ、問題の原因を突き止めるなどの根気のいる作業はできないと思う。だから”責任”だと思って、ただ”やらなくてはいけないこと”だと思っていたら、何も変えることはできない。

 

結論

私はブラウンから卒業した後、ただ”教養があるから”と言って”世界をより良い場所にする責任”は無い。でも私は”世界をより良い場所にしたい”からそれを試みる。

 

私にとってこのエッセーに書いたことはこの授業だけでなく、秋学期の授業全てから得たもののまとめになったように感じる。正解も間違えも無く、知識に”絶対”は無い。なんだか、今まで学んできたことをdeconstruct(解体)しすぎて、もう何が何だか分からなくなってしまった。

 

親戚同士の新年会で秋学期学んだことを話していたら、”それは将来どう役に立つの?”と聞かれた。やっぱり、大学に行っているからには”将来社会の役に立つ何か”を学ぶ”責任”があるのだろうか?とふと思った。でも答えの出ない、一見何の役にも立たない授業ばかりを今まで受けてきて、後悔はしていないし、確かに得たものはある。だからこれからも自分を信じて進もうと思う。

来学期はいよいよ専攻を決める時。重要な決断です。

 

本年もよろしくお願い致します。

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霊視占い

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どこに向かっているのか分からなかったので、ちょうどよかったのかもしれない。

高校時代の親友に連れられて、中華街の霊視占いに行った。

 

「中華街」と「霊視」という単語が一文に並ぶとなぜこんなにも胡散臭く聞こえるのかは不明だが、たどり着いた先、ビルの一角にある小さなブースは、やはりどこか怪しい雰囲気が漂っていた。60代か70代あたりの男性が一人座っていて、正面に置かれているのは水晶。額縁メガネの奥からこちらをじっと見据えている。

 

よく当たる霊視だと話題な事もあり、圧倒的な洞察力が伺える鋭い視線からは、すでに全てを見透かされているような雰囲気が伝わってくる。緊張する。背筋を伸ばし、親友が恐る恐る、霊視にきたと告げると、

 

霊視の男性は黙ったままこちらをみて、言ったのである。

 

「えぇ?なんてぇ?」

漫画のワンシーンかのように両耳に手を添えながら聞き返す、見事に間抜けな返答である。

 

しばらく大きな声でやりとりをし、最初に私が霊視占いをしてもらうことに。どうやら料金は時間制らしい。

 

どんなことをみてもらえるのかというと、

「今、自分が働いている仕事場は向いているのかどうか、とかね。」と占い師。

 

「あ、社会人じゃなくて私、大学生です」と私が言うと、

男性は一瞬目を見開いて、「えぇ!?学生なの!?」と占い師とは思えない素の驚きを見せた後、平常心を装って、「・・学生の場合は大学院に進むべきかどうか、とかね」と説明を変更してみせた。どんな状況にも平然と対応する、これがプロの腕前である。

 

卓上には様々な難しい記号の書かれた表や、水晶などが置かれている。

 

まずは生年月日と生まれた場所・時間を聞かれた。

おっちゃんは脇にある、すでにサポート対象から外されているような古いバージョンのウィンドウズのパソコンからアプリを起動し、生年月日の情報を記入して、OKボタンをポチッとな。水晶は使わない。

 

ははーんと言いながら、画面に映し出された情報を解読している。

 

「昨年・・」占い師が口を開く。どうやら占いが始まるようだ。

はい、なんでしょう。昨年。

 

「昨年、友人にあったんじゃないかな。球を避けるようなことをしている友人に。」

球を避けるような?一体どういう意味なんだろうか。

 

「野球とか、卓球か、をやっている人。」

 

野球で球を避けたら大変である。三振でアウトである。卓球でも球を避けていたら試合にならない。そんな疑問を飲み込みながら一応考えるが、全く該当する人が思い当たらない。首をかしげる私を見て、おっちゃんは頷きながら、そうかそうか、と軽く流す。

 

「じゃあ、一昨年・・・」再び、思慮深い表情で口を開く。

「一昨年は、芸術家にあったんじゃないかな」

 

これもまた思い当たる節が全くないので、首を振ると、そうかそうか、とこれまた特に驚く様子もなく軽く流されてしまった。うーん、と言いながら彼は唐突に言った。耳を見せてくれないかな。と。

疑問に思いながら両耳を見せると、占い師は首を傾げながら、「耳の形をみると・・記憶力は良いようだね」とボソッと呟いた。どうやら、「球を避ける人」にも、「芸術家」にもピンとこないのは、私の記憶力が原因だと疑われていたようだ。なんとも心外である。

 

その後の占いも圧巻であった。

 

おっと、と言いながらアプリを一度閉じてしまうハプニングに見舞われたため、もう一度生年月日の入力から始める事になったと思えば、今度は手元に置かれてあった、なにやら難しい漢字の書かれた小さなサイコロを三つ同時に振り、「これじゃないなぁ」と私の顔を見比べながら、首をかしげる動作を繰り返していた。

「見た目は、保育園の先生とかなんだけどなぁ」とブツブツと呟きながら求めている結果を出すべく、サイコロをまた振った。私はいろんな意味でハラハラする。料金は時間制のはずだが、彼はサイコロを振り続ける。この儀式はいつまで続くのだろうか。

 

キリがよかったのか、飽きたのか、4度ほどサイコロを振り直した後、脇に置いて、気を取り直したようにパソコンの結果を印刷し始めた。サイコロの意味はなんだったのだろうか。

 

印刷した紙を渡され、詳しく占い結果を解説してくれるようだ。

 

「医薬関係の仕事に就くねぇ。薬とか興味あるんじゃない?」

と聞かれ、私は驚き、本日何度目かだが、首を横に振る。全く、興味がない。

 

「そっか・・」と、占い師は何事もなかったかのようにさらりと流すが、気まずい空気が流れる。

 

ここまで当たらないと可哀想に思えてきたため、軌道修正すべく、「行動経済学などを学んでいて、でも、興味があるのは書いたりすることなんですが」と伝えると、占い師はやはり動じることなく、「いやー、医薬関係だね」と断定した。

 

「外科医に何かを教えるような仕事だね。そして、教え子が本を書くね」と占い師。

ちなみに私自身が本を書くことはないんですか、とちらりと聞いてみると。

 

「いや、あなたにとって書くことは、あくまでも趣味だね。趣味、趣味。」

と今日一番の力強さで説いてくれた。

 

再来年にはお金をがっぽり稼ぐ、海外で活躍する、など、なんとなく当たりそうな予想をされた後、締めにはこんなお言葉をいただいた。

「火に関する何かで・・・お金を稼ぐね。」

 

思うに、おっちゃんはもうやけくそである。

 

最後に「いやー優秀なのにもったいない、もったいない」と残念がられる後味の悪いコメントで、占いは終了。どんぐらいかかったっけ、10分かな。と料金もテキトーである。

やはり最後まで水晶は使わなかった。

 

渡された紙にも素っ頓狂なことが書かれていた。

『三枚のお札申込書』や『公認鑑定講座』の紙。めくると、最後のページに占いの結果があった。

 

最初の段落は通常の占いであるような性格や態度が書かれていたのだが、その後からは急に「丸顔にうりざね形が加味した顔で色白で・(略)・・愛くるしい目には穏やかさがあり細いまゆとまぶたが美しい。」そして締めくくりには、「多くは中肉中背である。」と、なんと容姿まで霊視されてしまっている。

 

しかし、最後の段落が印象的だった。

 

「選ぶ仕事によって人生が大きく変わるのですから慎重に職業の選択をいたしましょう。

つまり仕事の奴隷となるか進んで仕事を道具にするか覚悟を決めましょう。」

 

内容は前後の文脈から飛躍しているし、別の人間が書いたのではないかというほど文調が変わっているが、なぜだか何度も読み返してしまった。

 

仕事の奴隷となるか、仕事を道具にするか。

 

ふむ。

最終的にどこに進むか迷宮入りだが、占い師はこれを伝えたかったのかもしれない。

 

おっちゃんありがとう。

ちなみに彼は、弟子も募集中である。

 

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