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”政治家”も悪くない?

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あと少し、あと少し!

そんな気持ちで今週を乗り越えて来ました柚子です。

そして今日からいよいよ春休みーー!!心が急に軽くなりました。

今週ば木、金と試験があり、フランス語のエッセーがあり、いつもの宿題もあり…。先週末あたりから授業のために読まなくてはいけないものを、あきらめざる終えない状況になっていたので、いつも以上にやらなくてはいけないことが多くて…。しかし、逆に言えば今週さえ終われば”終わった!”という達成感にさらに”春休み”という喜びが組み合わさる訳ですから、もう本当に今は開放された気持ちです。特にフランス語で800語のエッセーを書いたことに達成感を感じました。

さて、先週からサマータイムになり、日本時間に一時間近くなりました。おかげで夜は19時半まで明るいです。しかし気温は相変わらず…氷点下~10℃の範囲。今日行った講演の講演者は”まあ、ニューイングランドの”春”に久しぶりに歓迎されたわ!”なんというジョークで話を始めていました。

 

ニューイングランドの”春”(蕾の気配すらなく、写真右下には雪も残ってる…)

 

講演というと、月曜日にブラウンにDavid Cameronさんが来ました。そう、前英国首相のキャメロンさん!こんな方も呼べるのかと驚く同時に、ブラウンで経験できるものの豊富さに改めて気が付かされました。

 

(ブラウン大学の記事↓)

https://news.brown.edu/articles/2017/03/cameron

(学生新聞の記事↓)

David Cameron discusses international rise of populism

 

さすがに知られた人物とあって、セキュリティーも警戒態勢。事前申し込みのチケット制(無料)だったにも関わらず、会場には一時間前から長蛇の列ができていました。会場は満杯、ブラウンの学校長に紹介され、いよいよキャメロンさん登場!

話の内容は、現在の世界情勢を受けてここからどう進むか?というのがテーマだったのですが、私が今回の講演で一番印象に残ったのは、とにかく話が上手だったことです。今までブラウンでいろんな方々の講演へ行きましたが、講演者の多くは教授。内容はすばらしくとも、目的は”研究の内容を観客に伝える”ことのため、話が上手いとは限りません。しかし、さすがは政治家。”話すこと”が職業なことだけあって、スピーチの構成、声の大きさ、姿勢、どれも参考にしたくなりました。

 

まずは会場をジョークで沸かせます。それもどれも”ブラウンの生徒”という観客に合わせた、良く事前に調べたことが伝わってくるジョーク。”ロードアイランド州が英国から独立を宣言した一番最初の州であり、一番最初に英国へ攻撃を始めたことを忘れた訳では無い”、と面白ろおかしく言ってみたり、ブラウンの伝説の教授Josiah Carberry に触れてみたり、そしてもちろんトランプ氏についてもジョークを飛ばしました。

”いやー、おかげでもうトランプ氏の会話の盗聴を聞かなくてすむよ。-もちろん冗談ですけどね。”

最近、オバマさんがトランプさんを盗聴していたのでないか?というニュースがあったこともあり、この発言は会場を一瞬どよめかせ、さらにはニュースにも取り上げられました。真実は…?

(この発言を取り上げた記事↓)

http://www.telegraph.co.uk/news/2017/03/21/david-cameron-jokes-doesnt-have-hear-donald-trump-wiretaps-anymore/

 

先週末は雪道をハイキング!途中で始まった雪合戦。

 

会場の好感を得たところで、もっと真剣な内容に入ります。”私はこれからの世界情勢に大事なことは主に3点あると思う。だから今日の話ではこれらを掘り下げて行こう。”お見事。なんともシンプルに今日は何を話すのか、まとめてみました。それからは英国女王やロシアのプーチン大統領とのエピソードを交えながら、グローバル化が進むこれからの世界に必要だと思うことを話してくださりました。

 

最後はブラウンの学校長との対談形式。事前に生徒や教授から集められた質問で質疑応答が行われました。イベントは17時までだったのですが、もうまもなく17時というときに学校長が最後にした質問。

”生徒の多くはあまり政治家になることを志望しないのですが、政治に関わるべきでしょうか?”

最後の質問に、キャメロンさんは”これには立ち上がって答えないと!”と勢い良く立ち上がり、ステージの中央で生徒に向かって話し始めました。”まあ、政治人生が50で終わってしまった私にアドバイスを聞くのはどうかと思うけど。”とまた観客の笑いをとりながら、政治家になることがいかに大事か、特になぜ今、政治家になるのが大切なのか、熱く語ってくださりました。”’政治家かなんて…’と思っている自分を捨てて、何か自分ではなく、周りの人のために何かするんだ。”

今まで、”国のためにはなりたいけれど、政治家にだけはなりたくない”と思っていた私でしたが、キャメロンさんの話を聞いて少し”政治家も悪くないかな?”と思ってしまいました。人前で話すこと好きだし、日本のためになりたいし…。どうせ政治家なんて結局は自分の名誉のためにやっているんだろう、と思っていましたが、キャメロンさんは本当にこの職業が好きでやっているんだな、ということが伝わってきて、少し考えが変わりました。

講演後、こう思ったことを友達に話すと”それは政治家だから、人を納得させるのが上手いだけよ”

なるほど。話の上手さに、私もキャメロンさんの意見に納得させられてしまいました。でもたしかに、前よりは少し政治家に対して良い印象をもてるようになりました。

 

夕食の列に並んでいるとき、前の人たちがこの講演について話してみました。

”ジョークすごく良かったね。でも…”

”たぶんブラウン生の多くは、キャメロンさんの保守的な考え方に違和感を覚えるんだろうね。”

”なんだか質問どれもやさしいものばかりだったね。もっと鋭く聞けたよね。”

さすがはブラウン生、評価が厳しい。”わあ、すごい!”とだけ思ってしまった私は、まだまだ”critical thinking”がなってないのかな?

 

人類学の授業で使用した化石の模型。中央は有名な”ルーシー”の骨。

 

さーーーて、春休みです!”アメリカの大学の春休み”というと、フロリダや南米のビーチに行ったり、というイメージが強いですが、イメージ通り学期中にある休みとしては一番長いため、友達同士で旅行するなんて人も多いです。私が今年は日本からの友達とニューヨークへ行ってきます!

 

日本では新年度が始まりますね。桜も咲いているそうですね。フレッシュなスタートを切る方もいらっしゃるのではないでしょうか?

こちらはまだ少し寒さが続きそうですが、春休み楽しんできます!

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大学で言論の自由は制限されるべきか?

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どうも、柚子です。

11時半に寝るのが理想で、大体は日付が変わる前には寝ることがずっとできていた私ですが、今学期は始まって早々なかなかそうもいってません。やっぱり宿題(文章を読む)が多いクラスをとりすぎたか?まあそれもありますが、もう一つ原因があります。それは暇な時間があれば授業外の講演会やイベントに行っているからです。今週も5つぐらい行きました。

 

キャンパス内では毎日本当にいろんな講演会が行われています。ブラウンの教授はもちろん、全米各地の教授や他国の駐米大使までがわざわざプロビデンスにお越しになって講演をしてくれます。もちろん全てタダです。行ってみて、思ってたより面白くなかったり、内容が難しくて理解できなかったり、疲れててつい寝ちゃうこともありますが、こんなに貴重な学びの機会ありません。話を直接聞いて、質問して、本当に興味があれば直接お話もできるのですから。

 

ここでもうひとつ思ったのは、ブラウンという世間からは”有名大学”と言われる学校にいて良かったな、ということです。世間にはあまり知られていなくとも、とてもユニークで面白く、いろんな人に出会えて、すばらしい教育を受けられる機関はたくさんあるのはわかってます。私は最終的には大学を学校の知名度で選んだ一人なので、”名前だけで大学を選んで良いのか?”と思うことは多々ありましたが、このような講演になると学校名が重要になってくるのだと気がつきました。

他の大学から編入してきた友達に聞いたのですが、こんなにいろんなところから教授が講演に来てくれるのは”ブラウンだから”だと。彼が以前行っていた大学もかなり優秀なリベラルアーツの学校でしたが、やっぱりアイビーリーグのブラウンとは違う、ブラウンに来てくれるようなすばらしい講演者は来てくれなかったと。ブラウンで出会える人は全然違うそうです。

 

世間に名の知れた大学に行けばレジュメに書けて就活とかで有利になる、大学の知名度ってそれぐらいの違いしかないと思っていましたが、学びの施設というか、アクセスできる内容/知識が違うのだと気がつきました。もう毎日同じ時間に3つずつぐらい講演があって全部行くのは無理だけれど、これからもせっかく供給されている貴重な学びの機会を最大限に活用していきたいと思います。

 

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Andrewsの新メニュー!毎週金曜日はsushi nightなのです。飲み物がついて$7.6

 

さて、本題に移ります。今回は先週も少しお話しました”大学で言論の自由は制限されるべきか?”(Should Free Speech be Limited on College Campuses?)という講演の内容を紹介したいと思います。この講演は二人の教授の間の討論の形式になるはずだったのですが、大学側がやらかしました、似た意見を持つ二人の教授が招待されてしまいました(笑)しかし内容は驚くものでした。

二人の意見は…

 

YES

 

え?!そう、彼ら二人とも”大学で言論の自由は制限されるべきだ”と言ったのです。”大学はたとえ物議をかもす事柄でも、いろんな人が自由に考えを述べて、お互いを高め合える場であるべき”という考えだった私はとても驚きました。しかし理由をきいて納得しました。

 

まず、そもそも言論の自由など存在しないのだと。そして脅迫や人の表現を力で抑えるなどの事は法律上、違法行為です。例えば自分の意見にそぐわないメッセージを表現している劇の上映中に舞台に上がって劇を中断させるような行為は”Free speech”に入りません。これはそもそも”speech”ではなく”behavior”(行動)です。なるほど、”Free Speech”(言論・表現の自由)とは、”行動”と区別する必要がまずあるのか。

またアメリカの憲法の第一条で保障されている”表現の自由”は、政府の介入を防ぐものであって、大学などの個人の機関が表現を制限する分には問題ないそうです。

 

そして二つ目の理由はacademic freedom(学業の自由)のため。何だか矛盾しているようにも思えますが、academic freedomとは自由な学業を行うために必要な制限ができる自由なのだと。ある程度の制限が無ければ、教室のコントロールができなくなり、プロ意識が侵され、大学が機能しなくなると。

 

更に教授は続けます

”言論の自由はそもそもacademic value(学びの価値)では無い。話して、聞いてもらえる権利があるのはそれにふさわしい人(つまりは世間に認められた教授)のみだ。生徒達に自由など無い、彼らはまだ見習いなのだから。求められたときだけに意見を述べれば良い。’生徒達がらたくさん学んだ’と言う教授はよくいるけど、みんな嘘をついている!”

あまりにもはっきりした意見に驚きましたが、確かにそうです。私達が”学ぶ”ために大学に来ているのです。大学に入学した時点で、その大学の理念や教育を受け継ぐ(?)ことに同意した訳ですし、ただ自分の意見を自由に述べていたら、それは学んでいることにはなりません。長年研究して、膨大な知識をもった教授の話を聞いて”学ぶ”のです。

”大学の行政委員会に生徒を入れたりするなんて一番やってはいけない事だ。生徒達は’より良い世界’を求めている侵略者であって、大学を侵している。生徒の求める理想を追求したら大学は崩壊する。生徒の提案で授業の概要を変えるなんてとんでも無い。われわれ”プロ”に口出しする能力はもちろん、権利なんて生徒達には無いのだ。最近は’社会正義のために教える’と言う人が多いがそうではいけない。’教えるために教える’のだ!3つだけ言っておこう、

1.Do your work.(自分の仕事をしろ)

2.Don’t do other people’s work.(他人の仕事はするな)

3.Don’t let other people do your work.(他人に自分の仕事をさせるな)

この3つに従えば、良いのだ”

 

つまり、大学の教授の場合で言えば

1.自分の仕事=生徒に教える、をしっかりする

2.他人の仕事=社会正義に努める、などはしない

3.他人に自分の仕事をさせない=生徒からの授業内容の要望(例:歴史の授業で”この考え方も含めるべきだ”という要望)などに応じない(生徒に”教える”という自分の仕事をさせない)

ということ。

 

なるほど。なんだか、自分が急に未熟に感じて、さっき授業後にフランクに話した教授には到底及ばないのだと思ってしまいました。そうか、教授達は授業で毎日私達の未熟な意見ばかり聞かされているのか。

しかしそう思うと、なぜアメリカだけでなく、多くの国々で”少人数でディスカッションベースの授業が良い”ということになっているのでしょう?ディスカッションして、見習い達が未熟な意見出し合ったところで何が得られるのでしょう?既に認められた、話を聞く価値のある教授から学ぶのであれば、大きな講義の授業で一方的に教授の話を聞くのが効率的では無いのか?そう思うと、講義の授業が多いらしい日本の大学の方がアメリカの大学より”教育する”という大学の役割を果たせているのではないか?”言論の自由”がテーマでしたが、そもそも大学って何をする場なのだろう?と考えさせられました。

 

こんな風に私は講演者の意見に納得してしまったのですが、今回の講演は確かに最近のアメリカの大学中でおきている”言論の自由”に関する議題からは逸れてしまっていました。今問題となっているのは、黒人やラテン系の人たちなど、歴史的に制圧されて耳を傾けてもらえなかった少数派の意見をどう表現し、認識するかということ。”Free Speech”というと、差別的なことを言っても良いのかとか、少数派の人達がどれぐらい抗議などのときに何を表現して良いのかなど、そういう問題に触れるのではないかと期待して講演に来た生徒も多かったと思います。質疑応答でこのことを指摘した生徒がいて、教授と声を上げての白熱した討論になったのが印象的でした。

 

学生の意見は、教授に及ぶことは無いから、無意味で力の無いものなのか?

 

最後にブラウンの教授から励まされるコメントがありました。

“ブラウンは1971年に大規模なカリキュラムの改正を行いました。私はその改正の前と後、両方見ていますが改正後の方が何倍もブラウンは良くなりました。そしてその改正は学長や教授達だけでなく、生徒達も大きな貢献をして実現しました。”

と。

 

大学に、ブラウンに、ブラウンの教育理念にしたがって学びに来たことには違いない。長年研究してきた教授の知識と経験の量には到底及ばないのもわかってる。でも私だって、まだまだ学びの道中でも自分の意見はあって、外に発することでフィードバックをもらって、発展させて、どんどん自分のものにしていって。もしかしたらたまには未熟な意見なりに貢献できるかもしれない。改めて思う、今学期もがんばろう。

 

みなさんはどう思いましたでしょうか?このブログ自体、未熟で理想の高い意見をつらつら書いたものですが、飽きずにここまで読んでくださりありがとうございます。来週は新企画の一環として”多様性”というテーマについてさらにつらつら語らせていただきます。

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それではまた来週!

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